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建設経済新聞社
2026/06/24

【京都】洛水中学校敷地の小中一貫教育校 三上建築事務所の技術提案 増築校舎はパッシブ手法を主体に

 京都市都市計画局が公募型プロポーザルで実施した「洛水中学校区小中一貫教育校施設整備工事設計業務委託ただし、建築及び設備工事基本設計・実施設計業務委託」において受託候補者に選定された三上建築事務所(茨城県水戸市)の技術提案書の概要が明らかになった。
 小中一貫教育校として、伏見区洛水中学校区の2小学校(横大路小、納所小)と洛水中学校を合わせた施設一体型小中一貫教育校の創設を計画しているもの。洛水中敷地の既存校舎棟の一部を活かしつつ、新たな校舎棟を増築することで、必要な機能・諸室の確保や教育環境の充実を図る。
 今回の業務は、令和7年度に作成した基本計画に基づき、@洛水中学校区小中一貫教育校における校舎棟増築及び既存校舎棟改修工事の基本設計及び実施設計、A洛水中学校におけるプール及び格技場ほか解体撤去工事及びB洛水中学校区小中一貫教育校整備における設備先行切り回し及び既存校舎棟先行改修の実施設計を行う。
 設計の履行期間は令和10年6月30日まで。
 市が設定した概算予定価格は2億3180万円(税抜)。同社の提案した見積金額は2億1700万円(税抜)。
 同社の技術提案書の概要の主な内容をみると「増築校舎配置を調整して、敷地の有効活用、工事中の安全性・快適性確保、効率的な工事を実現」するとし、▽増築する南棟は不要となったプール計画位置を有効に活用して配置▽既存校舎の快適性を確保しながら、運動場面積を拡張するとともに、整形な駐車場を整備▽増築する北棟は既存東棟との接続を調整して既存西棟から距離を広げ、中庭への動線を確保▽増築南棟と既存校舎の近接部分を小さくし、工事中における学校側の環境をより安全で快適なものとする▽増築北棟の位置を調整し、工事中の既存昇降口への出入りをし易くする▽中庭への工事車両動線を確保し、効率的に工事が実施できるようにする。このほか、▽西側の仮設校庭を最大限確保し、工事期間中でも屋外での教育活動や部活動ができる環境を確保▽校舎配置を調整するとともに、防音シート設置や低騒音・低振動型建設機械等を使用して学習環境の影響を最大限抑制▽工事中の仮使用を踏まえ、適切な時期に合理的な設備先行切り回し工事を行う▽当該事業と同時期に行われる区画整理事業とも調整を行い、校内及び敷地周辺の安全管理を徹底した工事計画とする。
 また、▽増築校舎にはコンクリートスラブの上に勾配屋根を架けて建物全体を保護し、併せて、漏水可能性を低減。既存校舎・増築校舎ともに軒を設け、外壁を保護▽外壁はコンクリート壁の外部を耐候性・耐食性の高いガルバリウム鋼板で覆う。コンクリートを保護し、中性化を遅らせるとともに、収縮クラックなどによる構造体の劣化を防止▽将来必要となる外装の大規模修繕に備えて、建物周囲に工事可能な十分な余地を確保▽屋根面・設備機器の点検のための経路を確保▽増築校舎はパッシブ手法(〇増築校舎は教室が南向き・北向きとなるよう配置〇外断熱工法〇開口部上部には庇を設け、夏季の日射を遮蔽等)を主体とした省エネルギー方策を施して、ZEB−Readyを実現し、エネルギー消費量を50%以上低減。既存校舎部分も増築校舎に準じた省エネ改修を施し、校舎全体としてZEB−Readyの達成を目指す▽ランチルームの先にテラスを設け、外でも給食が食べられるとともに、学校開放の際の憩いの場とする▽水害を想定して設備機器は屋上に配置▽増築南棟屋上に40kwの太陽光パネルを設置。雨水を貯留し雑用水に利用▽増築校舎・既存校舎ともに地場産木材を用いて仕上げる。
 計画地の洛水中学校(伏見区横大路龍ケ池31)は敷地面積が2万6373u(伏見西部第四地区土地区画整理事業の施行中で区画整理事業後は約2万1464u)。用途地域は第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)、高度地区は20m第二種高度地区。