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建通新聞社
2026/06/30

【大阪】関西2府1県 建設産業の生産性向上などへ支援

 建設業の生産性向上や担い手不足解消へ、関西の各自治体では地元中小事業者を対象とした補助金制度などを導入している。各種制度を有効に活用することで、職場環境や経営の改善などが図れる内容だ。このうち大阪府、京都府、兵庫県の取り組みについてまとめた。

■大阪府は建設業など資格取得を支援

 大阪府では、「大阪府スキルアップ支援金」を設けている。大阪府民で、資格取得などを目的に指定講座を受講した場合、受講費を補助する。国の教育訓練給付金の支給対象から外れる、入社後1年未満の社員などに係る申請が可能。建設関連の講座では、電気工事や建築施工管理技術検定、フォークリフト、クレーン、ドローンなどが対象となる。
 支援金は2022年度から始め、24年度には時間外労働の上限規制撤廃を見据え、建設・運輸関係の講座の補助率を2分の1から4分の3に引き上げた。25年度の建設関係の受講数実績は90人弱。今年6月1日時点では昨年度を上回るペースの申請があり、府の担当者は「積極的に活用してほしい」と話す。建設業への新規入職者も対象となるため、業界への定着率向上や人手不足解消につなげたい考えだ。

■京都府は建設産業の生産性向上などに最大300万円を補助
 
 京都府は、建設産業の生産性向上などの取り組みに対し最大300万円を補助する「京都府建設業等人手不足対策支援事業」の募集を始める。
 京都府内に主たる営業所を置き、競争入札参加資格を持つ中小事業者が申請できる。申請期間は7月1日から10月30日まで。担い手不足が深刻化する中、生産性向上や人材確保につながる取り組みを支援することで、「結果的に建設業従事者の処遇改善につながれば」(京都府建設交通部)と期待を込める。
 補助申請できるのは、@バックオフィスの生産性向上および多様な担い手確保に資する事業A工事現場等の生産性向上に資する設備等を導入する事業―が対象。@では、労務管理などのシステム、建設ディレクター育成講座やドローン講習、ICT活用工事研修に加え、外国人労働者への日本語研修や翻訳機などの経費が対象となる。補助金額は経費の2分の1以内で、上限は50万円。
 Aでは、測量機器や建設機械、ICT機器などの導入経費が対象。補助金額は経費の3分の2以内。22年4月1日以降に労働者1人当たりの給与総額を1・5%引き上げている場合には、最大で上限300万円まで受けられる。
 府では、22年度から建設産業を支援する取り組みを進めており、25年度は約250件を採択した。22年度から年々、実態に合わせる形でメニューを増やしており、26年度は外国人労働者への支援を項目に追加。「現場では専門用語も使用されるため、支援により円滑なコミュニケーションを図ってほしい」との効果を狙う。

■兵庫県ではICT機器などに補助 

 兵庫県では、「ひょうご建設業環境整備支援事業」を実施している。第1弾の申請期間は7月1〜14日で、第2弾は9月1〜14日に受け付ける。ICT機器などの購入や職場環境の整備など、生産性向上につながる取り組みに対して補助する。
 対象となるICT機器は、ドローンなどの測量機器、マシンガイダンス搭載ショベルなどの建設機械、ウェアラブルカメラなど。補助率は2分の1で、上限額は200万円としている。
 またスマートシフト支援として、働きやすい環境づくりの経費を補助する。具体的には執務室の改修やトイレ整備・美装化、更衣室・シャワー室の整備など。補助率は2分の1以内で、上限額は50万円。
 賃上げや環境整備を支援し、建設業界が抱える魅力不足や担い手不足といった官民共通の課題解消も図る。県の担当者は「物価高騰で落ち込んでいる部分の一助につながれば」と期待を込める。

 提供:建通新聞社