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福島建設工業新聞社
2026/07/31

【福島】3町27カ所でため池放射性物質対策基礎調査/県

 県内の農業用ため池放射性物質対策は相双地方の5町村で進められており、今年度は浪江、大熊、双葉の3町で計27カ所の基礎調査、浪江と双葉で計10カ所の実施設計等を行う。対策工事は大熊、飯舘で各2カ所を実施しており、県内全体の対策進捗率は今年度末で91%に達する見込み。ただ5町村は原子力災害からの復興途上で、復興事業の進捗等状況に地域差があり課題も多いため、県は各自治体の意見等を確認しながら、放射性物質対策を支援する。
 ため池放射性物質対策は、放射性物質(8000ベクレル/s以上、乾土)が堆積し、営農再開・農業復興の観点から対策が必要なため池が対象。福島再生加速化交付金を活用して、基礎調査で対策の必要性を判断し、詳細調査(設計)、実施設計で対象面積、対策工法等を固め工事を行う。
 県内全体の対象ため池数は978カ所。加速化交付金の活用が可能となった2016年度以降、中・浜通り27市町村が取り組み、21年度までに避難地域12市町村以外の自治体が完了。12市町村の対策も浪江(対象ため池数23カ所)、大熊(47カ所)、双葉(66カ所)、飯舘(61カ所)に富岡(19カ所)を加えた5町村を残すのみとなっている。対策完了ため池数は25年度末現在で886カ所(90.6%)。
 今年度は浪江が基礎調査7カ所、実施設計等2カ所、大熊が基礎調査10カ所、工事2カ所、双葉が基礎調査10カ所、実施設計等8カ所、飯舘が工事2カ所を計画。対策工事は大熊が鈴内4ため池(施工=田中建設)、北金谷2ため池(遠藤工業)、飯舘が長泥ため池(後藤建設工業)、滝下ため池(濱田建設工業)を発注済みで、いずれも今年度内の完成を予定している。
 県は第3期復興・創生期間に入り、避難地域等の復興を加速させるために、対象自治体や国との調整等を図り、放射性物質対策を推進する。県営モデル事業の今年度実施予定はなし。モデル事業は市町村支援の一環で、技術的難易度が高いため池等の対策工を県が行うもので、これまでに11市町村21カ所で実績がある。
 対策後に、豪雨による土砂流入等により再度、放射性物質対策が必要となったため池の再対策は、これまでに中・浜通りの6市町で行っており、工事着手分はすべて完了している。
(提供:福島建設工業新聞社)