高知県は南海トラフ地震対策推進本部会議を開いた。新たな被害想定を踏まえた第6期行動計画(2025〜27年度)のバージョンアップ案を示し、各部局の主な取り組みやスケジュールなどを確認した。
バージョンアップの方向性については、「揺れ対策」、「津波対策」、「災害関連死対策」をポイントに対策を強化する。揺れによる被害は、最大震度7の面積が倍増したことで、全壊・焼失棟数が約3割増加することから、住宅の耐震化、土砂災害対策、ブロック塀対策などを行う。津波被害は、津波避難タワー整備などにより早期避難の意識が高まっているが、災害意識が低下し地震発生後すぐに避難しなかった場合、死者数は1万7000人増加することが想定されている。早期避難意識を醸成するとともに、新たな被害想定に基づくハザードマップの見直しや津波警報などの発令対象となる区域の指定、津波避難タワーの長寿命化計画の作成などを進める。災害関連死については、国の想定と同様にするため新たに推計。避難環境の整備や健康づくりを推進し支援・受援体制を強化する。
会では、バージョンアップ案に示した26年度の取り組みを各部門が報告。危機管理部は孤立集落対策について、土砂崩れや道路寸断により孤立する可能性がある集落を抽出し地域のヘリポート設置状況を踏まえた対策指針を作成する。文化生活部は、高知城の山体の危険箇所の定期観測を行い、修繕が必要な箇所が見つかれば対応する。
土木部は、住宅の耐震化を進めるため2000年基準以前の木造住宅の耐震診断を補助する。また、耐震診断結果の分析とそれに基づく補助対象戸数を推計する。土砂災害警戒区域を新たに指定するため、土砂災害の発生の恐れがある箇所の抽出調査などを予定している。警察本部は、津波浸水区域にある警察署を高台などに移転させるため、安芸警察署の移転を検討する。
行動計画バージョンアップのスケジュールについて、9月上旬の本部会議を経て同月中旬に公表する見通しだ。
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建通新聞社