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滋賀産業新聞
2026/08/07

【滋賀】滋賀県 丹生ダム中止に伴う地域整備実施計画(2026年版)を公表

 滋賀県は、丹生ダム建設事業中止に伴う地域整備実施計画(令和8年版)を明らかにした。
 それによると、誰もが安心して住み続けられる地域を目指すために▽高時川河川整備▽県道整備▽生活関連施設整備―などを、個性ある産業が息づく地域を目指すために▽農林業の振興▽観光振興▽地域独自の山村文化継承―などを、ふるさとを守り育てる地域を目指すために▽山林等の管理保全▽自然・文化・歴史を活かした地域振興―などを展開していく方針。
 具体的には、高時川の河川改修事業として、堤防嵩上げ工事・用地測量・買収(上丹生)・遊水地詳細設計―などを進め、県道整備として、県道中河内木之本線の6橋の拡幅工事を引き続き実施していく。令和8年度までに完了が見込めない工事については、国が引き続き整備を滞りなく実施するための調整を進め、早期完成を目指す。山林等の管理保全としては、水資源機構と協力し残存山林の対応を行い、自然・文化・歴史を活かした地域振興は、野外活動センター跡地の利活用を調整・検討していく。
 丹生ダム建設事業は、昭和43年に予備調査が開始されたものの、16年(平成28年)に国土交通省から事業中止が通達された。ダム建設を前提とした地域整備事業を計画・実施してきた余呉地域では、中止による社会資本整備の遅れが生じ、水源地域の荒廃・過疎化の進行など課題が山積みとなった。そこで、影響緩和を図るために、滋賀県・丹生ダム対策委員会・近畿地方整備局・長浜市・独立行政法人水資源機構の5者をもって地域整備協議会を過年度に設立。地域振興に必要な事業実施を図っている。
 余呉地域は、淀川水系の最北端の源流地域であり琵琶湖の北に位置する豊かな山林に囲まれた水源地域。抱えている地域問題の中で最も深刻なのが人口減少進行。90年(平成2年)の過疎地域活性化特別措置法に基づく過疎地域指定後も32・7%の減少率(平成2年から平成27年までの25年間)と、概算値を大きく上回っている。
 産業は、薪炭産業に依存してきたが高度経済成長期の産業・エネルギー構造の転換や人口の流出による活力が衰退していることに加え 上述した通り、生産人口の減少による生産力の低下等の課題は大きな問題で早急に克服していく必要がある。林業においても担い手が不足し放置林が多く、人的問題の解決は急務。地域住民が誇りを持てる魅力のある余呉地域の創生のために同計画を中心に活性化が図られることが期待されている。

提供:滋賀産業新聞