トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2026/08/07

【京都】京都舞鶴港の将来展望を共有 官民連携で大野辺緑地再整備 第2ふ頭の旅客船ふ頭化も

 京都舞鶴港振興促進協議会(会長・西脇隆俊京都府知事)の令和8年度総会が6日、京都市内で開催。京都舞鶴港の現状を確認するとともに、将来展望を共有。国際競争力強化・地域振興に資する「みなと」として発展させるための要望書案を確認した。
 会長の西脇知事は「舞鶴港は関西圏の日本海側玄関口で環日本海経済交流の拠点として極めて重要な役割を果たしている。近年の気候変動による自然災害の激甚化・頻発化、船舶の大型化、経済安全保障の観点からのサプライチェーンの強靭化というのは、様々な課題への対応で、舞鶴港の果たすべき役割はますます増している。そうした中で現在、国際ふ頭では国が第2バースの整備、京都府が第U期整備を進めている。臨港道路上安久線と国道27号西舞鶴道路等でアクセスの強化についても着実に整備を進めていただいている。さらに、今年度は国際ふ頭の外周護岸の築造に加えて、国の工事で発生した発生土を受け入れるための埋立ての地盤改良工事にも着手することとしている。また、クルーズ船が寄港する西港地区においても、「みなとオアシス」の取り組みを加速させることによって、地域と一体となって、大野辺緑地を中心として魅力あるウォーターフロントの整備にも努力していきたい」と述べた。
 特別顧問の本田太郎衆議院議員、顧問から池田正義京都府議会議員、小原麻衣京都府議会議員、肝付骼。舞鶴市議会議長が挨拶した後、国土交通省近畿地方整備局の石原洋副局長が来賓挨拶し「物流面では、舞鶴港和田地区において国際ふ頭2期事業を進めている。この事業の進展により、さらなる輸送の円滑化とともに、民間投資や雇用創出などを通じて地域経済活性化に寄与すると思っている。人流面では、クルーズの寄港回数も令和5年以降徐々に増加しており、大野辺緑地を中心とした持続的な賑わい空間の創出に向けて、今年度より地域未来交付金事業が新たに採択されている。近畿地方整備局としては、引き続き事業を着実に推進するとともに、クルーズの受け入れの支援を通じて、京都舞鶴港のさらなる発展に努めたい」と述べた。
 京都府港湾局の柴田裕基局長が「京都舞鶴港の現状と将来展望」について報告した。
 国による第2バース延伸では「岸壁を延伸し、船舶3隻同時接岸を可能に」(210m暫定水深12m(計画水深14m))、京都府によるU期整備では「ふ頭後背地や港湾関連用地を拡張し、効率的な荷役スペースと企業立地環境を確保」(土地造成約12f)を計画。
 また、大野辺緑地についいては、官民連携による再整備を見据え、みなと緑地PPP導入可能性調査を進める。大野辺緑地の整備イメージとして、拠点施設(カフェや情報発信拠点)、屋根付き休憩所、フォトスポットとなるモニュメントを示した。
 柴田局長は「舞鶴国際ふ頭の整備、臨港道路上安久線の整備、大野辺緑地の賑わい充実を将来展望として進めていきたい。国際ふ頭の整備状況は、現在、国が第2バースの延伸工事と臨港道路の整備を進めている。また、京都府が埋立て造成の工事を進めている。令和8年度は(国が)第2バースにおいて、岸壁のケーソン据付け工事を始める予定。また、用地の造成工事についても、これまで外周護岸に加えて、臨港道路の工事など色んな工事で発生する土砂を受け入れる観点から、埋立め造成のための地盤改良工事も着手しようと考えている」「大野辺緑地を中心に賑わい創出を進める。現在、11万t超の大きなクルーズ船は国際ふ頭で受け入れているが、(大野辺緑地に隣接する)第2ふ頭に大型船も受け入れられるように岸壁整備等を進めることとしている。このあたりのアクセス性、利便性やサービスの向上につながっていけばと期待している。また、町中に近い立地特性を生かし、賑わい空間にしていきたい。再整備にあたっては、将来的には官民連携手法を検討しながら、賑わい空間をどのように整備していくかを考えていきたい。その前段として、昨年度は、民間事業者から大野部緑地の活用に関するサウンディング調査を実施。事業者からは、海辺のロケーションを生かした人が集まるような事業展開について、色んな提案をいただいた。今年度は、新規採択された地域未来交付金を活用して、スポーツイベントやマルシェ、民間事業者の提案に基づいた事業性を検証するための社会実験のようなものもできないかと考えている」などと説明した。
 最後に要望書案として、@第2バース及びU期整備推進のための支援、あわせて第3バース事業化に向けた検討。臨港道路上安久線及び国道27号西舞鶴道路などの整備推進A第2ふ頭の旅客船ふ頭化に向けた受入環境の強化への支援、あわせて地元が一体となって行う「みなと」を核としたまちづくりに資する取り組みへの支援B大規模かつ広域的な災害時における太平洋型のリダンダンシー機能の確保、災害に強い物流ネットワークの構築を図る取り組みへの支援を確認した。
      ◇      
 なお京都府建設交通部は6月補正予算に、京都舞鶴港大野辺緑地等再整備検討事業費500万円を確保。舞鶴西港エリア一帯をさらに多様な人々が行き交い、集い、賑わい、開かれた空間とするため、大野辺緑地周辺の再整備に向けた基本構想を策定する。