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北陸工業新聞社
2026/08/10

【福井】県の住宅・宅地マスタープラン改定へ/第1回福井県住宅政策懇話会を開催/多様な世帯が安心して暮らせる住環境整備などを論点に/2035年度まで10年間の指針づくり

 住生活基本法に基づく「福井県住宅・宅地マスタープラン」の改定に向ける、県の住宅政策懇話会1回目が3日、庁内で開催された。
 会長には、大月敏雄東京大学教授(建築学専攻)を選任し、現計画の概要や改定の主な論点などについて意見交換した。
 主な論点は▽多様な世帯(高齢者、若者・子育て世帯、住宅確保要配慮者など)が安心して暮らせる住環境の整備▽ふくいらしい住まい方の継承・展開▽既存住宅・空き家の循環活用▽住宅ストックの性能向上・適正評価▽災害に備えた安全・安心な住まいづくり▽地域住生活産業の振興−と設定している。
 今後、8〜9月に県民意識調査・住宅市場動向等調査を行う。10月23日にアンケート結果を受けて第2回の懇話会。2027年1月19日に重点政策や目標値の設定、新計画の素案など第3回懇話会を開催。2月に県民パブリックコメントを実施。3月15日にパブコメを受け新計画案について第4回懇話会を開催。3月にはプラン公表を予定する。

懇話会メンバー
◆会長
大月敏雄 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授 分野・住宅計画
◆委員(五十音順)
笠松美香 リクルート「SUUMO」副編集長 宅地産業
菊地吉信 福井大学学術研究院工学系部門建築建設工学講座准教授 住環境
篠崎智江 一般社団法人福井県介護福祉士会 会長 福祉
本岡美由希 一般社団法人福井県建築士会 理事 建築設計

【オブザーバー】
宮永真孝 公益社団法人福井県宅地建物取引業協会 理事 流通
吉村和真 福井居住支援法人ネットワーク協議会 会長 居住支援
石橋智洋 一般社団法人ふくい健康省エネ住宅推進協議会 代表理事 省エネ
瀬戸川信之 一般社団法人福井県建築士事務所協会 会長 木造耐震
竹島正和 一般社団法人福井県建築組合連合会 会長 担い手(大工)

【福井県建築士事務所協会】
◆業界の現状
・県内においては、少子高齢化等により建築士事務所を廃業する者が多く、新たに開設する若者は少なく、人材不足が益々深刻になっている。特に、建築設備設計事務所の不足が深刻。
◆県の住宅政策について
・当協会では、市町から既存住宅の耐震診断業務を受託しているが、現在は昭和56年以前の旧耐震基準の住宅しか補助対象になっていないが、住宅所有者から平成12年までの法改正に伴う(グレーゾーン)住宅を診断補助に含めてほしいとの要望が多く、補助の拡充を要望(平成17年度からの当協会での耐震診断と補強計画の実施戸数8453戸)
・高齢化や核家族化により、空き家が増加している。建物の老朽化等で、周囲の安全や住環境を損なうなど。空き家対策について、政策を創設してほしい。

【福井県建築組合連合会】
◆団体・業界の現状
・物価高騰の影響により坪単価が急上昇し、新築・大規模なリフォームの減少となっている。そこに中東情勢で価格の上昇、材料入荷困難で仕事の遅れ・減少が追い打ちとなっている。
・後継者不足で廃業が増え、仕事不足による廃業も増えそう。
◆主な課題
・大工の担い手不足、他の業種(板金・電気・内装・左官など)は法人が多く、新入社員も少なからず入社する状況。新しい職人の雇用には社会保険や福利厚生、働き方改革(週休2日)が不可欠。しかし大工職は一人親方が多く、法人はごくわずか。環境が全く整っていない状況では新人は雇えない。一人親方の体制が大きく変わらなければ、大工職は増えない。
・技術に関し、今は以前のような高い技術は必要としなくなったが、国が進める空き家のリノベーションには手技が益々必要に。50〜60代の職人には対応可能だが、若い職人(40代手前)に伝えることも大事。
◆県の住宅政策・次期計画に期待すること
・新築住宅の減少が進む中、空き家のリノベーションの補助拡大
・大型物件の木質化への補助、公共事業の木質化推進
・街並み保存、文化財補修工事は、資格の簡略化、県主導の技術者養成研修の実施など

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