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建通新聞社
2026/09/18

【大阪】近畿地整 奈良建協と意見交換

 国土交通省近畿地方整備局と奈良県建設業協会は9月16日、奈良市内で意見交換会を開いた。奈良建協は、建設関係予算の確保や、熱中症対策などについて対応を求めた。
 冒頭、近畿地整の小林賢太郎局長は、働き方改革や資材価格の高騰、猛暑対策、担い手の確保など、業界を取り巻く課題を挙げた上で「共に現場で解決しなければならない問題が多々あり、力を合わせる機会としたい」と意欲を示した。
 奈良建協の山辺元康会長は、自然災害の頻発化が顕著となっている状況に触れ、「われわれ建設業は、災害時には最前線で地域社会の安全・安心を守る役割を担っている」と述べ、その役割を持続的に果たすために、経営基盤の強化や安定化につながる公共事業予算の確保を求めた。
 奈良建協は、議題として@建設関係予算の確保A物価高騰対策B入札・契約制度などC設計・積算・工期D営繕(建築)Eダム関連の維持管理―の六つのテーマを提案した。
 このうち建設関係予算の確保として奈良建協は、災害発生時の迅速で効果的な復旧・復興を図るためにはインフラ整備が欠かせないとし、高規格道路網におけるミッシングリンクの解消やボトルネックの解消を求めた。さらに、奈良県の道路整備率・改良率が全国的に低い状態にあるとし、京奈和自動車道の早期開通や、国道168号・169号などの紀伊半島アンカールートの事業促進に向けた予算の増額などを要望した。これに対し近畿地整は「能登半島地震の教訓として、半島特有の課題が浮き彫りになった」とし、改良工事に着手した十津川道路U期など、事業進捗への協力を求めた。
 また、入札・契約制度では、チャレンジ型入札の採用が減少しているとし、総合評価落札方式の評価項目の見直しや入札参加資格の緩和などで、地域建設業者の新規参入の機会の増加を要望。近畿地整は、奈良県内では昨年度、受注機会拡大の試行タイプ工事を3件発注したが、新規参入事業者の参加は2件3社に留まったと説明。新規参入の重要性は認識しているとした上で「参加に向けた障壁など、改善点があれば伝えてほしい」と呼び掛けた。
 設計や積算、工期の項目では、熱中症対策について意見を交わした。奈良建協は、夏季の現場作業が過酷な状況で、熱中症のリスクと施工計画の間で厳しい対応を迫られていると訴えた。近畿地整は本年度、猛暑期間を休工可能とする工事を1件発注した実績を紹介し「メリット、デメリットを勘案し、今後につなげていきたい」との考えを示した。その後も率直な意見が交わされ、近畿地整側が、熱中症について「作業員の意識の変化があるか」と問い、奈良建協は「現場サイドから最新の対策についての内容が伝えられるなど、意識は確実に向上してきている」との現状を伝えた。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

 提供:建通新聞社