国土交通省四国地方整備局をはじめ国、四国4県、学識者、インフラ関連の企業・団体らで構成する四国南海トラフ地震対策戦略会議は9月11日、高松市内で2026年度の会合を開いた。会議では「四国地震防災基本戦略」を改訂し、「広域支援ルート」や「四国おうぎ作戦」など「四国広域道路啓開計画」の内容を反映した他、これまでの議題に加え、7月に発生した令和8年熊本地震などで浮き彫りとなった新たな課題を抽出、解決するため、有識者で構成する12の専門部会を新たに設置することを決めた。
改訂した基本戦略では、比較的被害が少ない瀬戸内海側から、被害が甚大な太平洋側へアクセスするために優先的な道路啓開を行う「広域支援ルート」を設定。このルートを基軸として、瀬戸内海側から太平洋側へ扇状に道路啓開を進める「四国おうぎ作戦」を展開することを明記した。
専門部会は道路啓開、空港復旧、航路啓開、緊急排水、電気、ガス、通信、上下水道、災害時医療確保、燃料供給、災害廃棄物処理、輸送の12項目を設定。これまで能登半島地震の課題を基に検討していた専門部会の体制を刷新し、各部会がテーマ別に内容を検討する。部会での検討内容を全体計画へ反映することで、より実践的で具体的な復興・復旧体制の構築を目指す。
会議では、参加者から「特に高知県では浸水や地盤沈下などの被害が想定されている。そういった事例も反映しながら検討を進めていってほしい」「資機材の調達体制は重要だが、物資の配置やバランス、小型建機の配備なども重要だ」などの意見が挙がった。
その他、4県の医療部門の連携のため、徳島・高知・愛媛大学医学部と徳島大学病院が、通信障害軽減・早期復旧のため、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの通信系企業3社が新たに参加することを決定。同会議は学識者6人と55機関の構成となった。
また、防災科学技術研究所・海洋研究開発機構の高橋成実上席研究員が「観測網を用いた地震津波即時評価予測」についての講演を行った。
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建通新聞社