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建設経済新聞社
2009/04/01

大戸川ダム本体工事凍結 準備工の県道付替工事は継続

 近畿地方整備局は31日、淀川水系河川整備計画を発表した。それによると、大戸川ダム本体工事を当面実施せず凍結し、ダム準備工の県道大津信楽線付替工事をダム予算で継続するとした。ダム本体工事に着手する場合は、改めて知事等の意見を聴き河川整備計画を変更する。
 同局では、淀川水系河川整備計画案に係る関係府県の知事意見を聴き、策定作業を進めていた。滋賀県、京都府、大阪府の知事から大戸川ダム建設に関して「施策の優先順位を考慮すると、河川整備計画に位置づける必要はない」とする意見を受け、計画策定にあたって修正した。
 大戸川ダム本体工事凍結の理由は、中・上流部の河川改修や他の洪水調節施設の整備手順を考慮すれば、必ずしも優先する必要はなく、知事意見の「中・上流部の河川改修の進捗とその影響を検証」して整備時期を検討するという考え方に一定の合理性があると考えたもの。今後、中・上流部の河川改修の進捗状況とその影響を検証しながら実施時期を検討する。
 また、これまで進捗してきた準備工事である県道大津信楽線の付替工事については、交通機能を確保できる必要最小限のルートとなるよう見直しを行うなど徹底的にコストを縮減した上で継続して実施する。
 このほか、天ヶ瀬ダム再開発、川上ダム建設は計画案通り事業を進める。丹生ダムについては、ダム形式を引き続き検討する。
 桂川改修では、具体的な掘削箇所及び方法については、洪水調節施設の整備状況とその効果を検証しつつ、淀川本川の治水安全度を低下させず、段階的かつ早急に実施するとした。