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建設経済新聞社
2009/04/14

近鉄興戸駅西側の未利用地活用へ 2ヵ年で整備基本計画策定 防賀川整備で9000uの用地創出

興戸駅西側に隣接する天井川の防賀川が造った丘状の河道
 天井川となっている防賀川の整備に伴って創出される興戸駅西側の未利用地活用を検討している京田辺市は、今年度から地区整備に向けた基本計画策定に着手する。道路や公園、駅前広場などの公共施設整備により西側地域の活性化にもつなげていくもので、合わせて今秋から市民参加によるワークショップ開催も予定、21〜22年度の2ヵ年でまとめる計画だ。
 近鉄興戸駅は、同志社大学の最寄り駅として利用者が多く、メインとなる東側は駅前広場設置など開発整備が進められている。
 これに対して西側は、天井川のままの防賀川が駅手前で流路を北に変えるように西から流れており、駅に隣接する西側一帯は近鉄線とJR線とにはさまれた小高い丘状の地形のまま残っており、区有地(市有地)として開発には手付かずの状態だった。
 しかし、広域基幹河川改修事業として京都府が京田辺市内で防賀川(大谷川)改修整備を進めており、興戸駅西側については北側への流路付け替えや切り下げに着工中。数年先には工事を終えることから、これに伴い約9000uの広大な用地が創出されることになる。
 このため、この用地を有効的に利用しようと整備構想が浮上、これまで近鉄やJR、同志社大学などと近鉄興戸駅西側基本計画策定に伴う協議会を設立して公共施設の整備について大筋で合意を得ているほか、今年3月には近鉄興戸駅西側基本計画策定に伴う資料作成業務を全日本コンサルタントで終えている。
 構想によると、切土により丘状となっている用地を平坦化し、約4割の用地を道路や既存踏切の拡幅、駅前広場新設など公共施設に使用するほか、一部は将来の近鉄線立体高架化用地に充当。残る約6割については、散策路や公園など他の活用を検討する考えで、今秋から3回程度開催予定のワークショップなどで活用方策を募っていく。
 また、今年度から2ヵ年で策定する整備基本計画では、土地利用や事業化方策、スケジュールなどを明確にし、早期の事業化につなげていきたい考えだ。
 なお、当初予算には近鉄興戸駅西整備基本計画策定費として300万円を計上している。