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建設経済新聞社
2009/05/07

堀川団地まちづくり懇話会が開催 事業主体や手法なども検討へ 6月にはまちづくりトークを実施

 第1回京都府住宅供給公社堀川団地まちづくり懇話会が30日、上京区のルビノ京都堀川で開かれ、堀川団地の再生に向けた取組みが本格的に始まった。今後、上半期に計3回の会議を開くと共に、6月には地域住民や団体を集めたまちづくりトークも開催、今秋には懇話会提言として再生の基本方向や事業フレームをまとめ、知事に報告する。懇話会を主催する京都府住宅課及び京都府住宅供給公社では、提言を基に再生事業を開始するため、今のところ事業主体や事業手法、実施時期など事業の詳細は未定としている。
 堀川団地まちづくり懇話会は、築後50年以上が経過し老朽化を迎えている店舗併用共同住宅の堀川団地を、周辺を含めた商店街の今後のあり方も論議しながら地域の居住ニーズやまちづくりに調和する方向で再生していくため、有識者や地域住民の意見を踏まえ検討していくもの。委員には住宅計画や都市計画の専門家、商業振興、地域経済などの各分野から7人が選ばれ、座長には高田光雄京都大学教授が就任した。
 第1回懇話会の議事では、懇話会の趣旨・目的、堀川団地の歴史と現状などの説明が行われたあと、会場向かいに位置する堀川団地を委員や傍聴者として出席した地元住民らが視察。外観や内部を熱心に見回った。
 このあと委員相互の意見交換に移り、▽入居・居住者、周辺住民ら関係者の意見を充分聴く、▽商店街機能の継承と発展、▽地域に密着した商店街としての将来像を考える、▽観光客を取り込めるようなサービス提供、▽景観、街並み、環境の検討、▽コミュニティスペースの確保、▽バリアフリー、活性化につながる施策が必要、▽高齢者が多く(建替えを)やるのであればすばやく−といった意見が交わされ、今後、これらの意見を検討、詳細計画を詰めていくことになった。
 懇話会のこれからの予定では、6月27日に居住者や堀川商店街、地元関係者などを集めてまちづくりトークを開催、地元意見を集約したあと、7月29日に第2回懇話会を開き、再生の基本方向の検討確認と事業フレーム検討、9月18日の第3回懇話会では、事業フレームの設定と懇話会提言をまとめ、10〜11月に知事へ提言を報告するとした。
 また、9月にまとめられる懇話会提言の骨子としては、@堀川団地再生の基本方向A堀川団地再生事業のフレーム(事業主体、手法、規模、居住のあり方、用途、景観等)B堀川団地再生における京都府住宅供給公社の役割−の3点を盛り込むことも確認している。
 現堀川団地の概要は次の通り。
◎位置
▽京都市上京区の堀川通り西沿い約800mに建つ計6棟のRC造3階建店舗併用共同住宅
◎規模・概要(@延面積A敷地面積B店舗併用/専用住戸C建設年度)
▽上長者町棟=@1400uA713uB12戸/府職員住宅として利用CS28年度
▽出水団地3棟=@1521uA853uB9戸/18戸CS25年度
▽出水団地2棟=@1522uA827uB10戸/18戸CS25年度
▽出水団地1棟=@1522uA860uB9戸/18戸CS25年度
▽下立売棟=@2100uA1056uB12戸/24戸CS27年度
▽椹木町棟=@1697uA879uB10戸/20戸CS28年度
▼合計=@9762uA5188uB62戸/98戸C−
◎入居状況
▽入居率=68%(店舗併用86%、専用住宅57%)
▽入居年数=10年未満24%、11〜20年未満18%、21〜30年未満23%、30年以上35%
▽世帯主年齢=50歳未満8%、50歳代11%、60歳代25%、70歳代30%、80歳代22%、90歳代4%、平均年齢70・6歳
▽世帯人数=1人世帯40%、2人世帯43%、3人世帯7%、4人世帯10%、平均世帯人数1・92人