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建通新聞社(東京)
2009/05/22

【東京】善福寺川中流域へ調節池を整備 2017年度までに推進 練馬・中村地区などへ貯留管も 

東京都と関係区市で構成する総合治水対策協議会は21日、神田川流域と渋谷川・古川流域の豪雨対策計画を策定した。両流域で2017年度までに進める河川整備や下水道施設整備などを示した上で、1時間55_の降雨に対応できるようにする目標を掲げた。新たに進める施設整備として▽善福寺川中流域への調節池▽各河川で未整備となっている護岸の改修▽練馬区中村地区などへの貯留管―などを盛り込んだ。
 神田川流域の計画を見ると、神田川では中流部に位置する清水川橋(高田馬場付近)の上流区間や寿橋(中野新橋付近)の上流区間で護岸改修を行う。
 善福寺川では、中流域の適地に調節池を整備して早期に水害を軽減する。09年度末の完成を目指し激特事業が進行中の区間の上流で、護岸を改修していない済美橋〜松渓橋間(延長約4`以上)の整備には時間がかかるため。現在、関係機関と設置場所を調整中だ。
 妙正寺川では都営住宅の建て替えと連携した「鷺の宮調節池」の整備や、その上流の護岸改修に着手する。江古田川についても整備手法を検討して事業をスタートさせる。
 下水道施設は第二戸山幹線の整備や枝線の面的な再構築に加え、練馬区中村・中野区東中野・杉並区阿佐ケ谷の各地区などで貯留管の整備なども実施する。
 一方、渋谷川・古川流域の計画では、河川関係で▽古川地下調節池▽恵比寿東公園付近の護岸改修▽赤羽橋〜狸橋間の施工可能な個所での護岸改修―を挙げた。下水道施設については主要枝線の整備や、枝線管渠の再構築などを実施する。
 両流域とも、これらの河川整備と下水道施設の整備で対応できるのは時間50_相当の降雨。残る5_相当は流域対策として、公共施設や民間施設への貯留・浸透施設の設置を推進する。
 そのための流域の単位対策量(1f当たり)として▽公共施設・建物=600立方b▽同・車道290立方b▽同・歩道(新設)=200立方b▽同・公園=600立方b▽大規模民間施設(500平方b以上、対象面積引き上げ)=600立方b▽小規模民間施設(500平方b未満、新設)=300立方b―を規定。さらに長期見通しとして、おおむね30年後にはすべての公共施設と新規・改築の大規模民間施設に貯留・浸透施設を極力設置する方針だ。 


提供:建通新聞社 首都圏本部東京支社