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建設経済新聞社
2009/08/10

【京都】JR八木駅の整備対策検討 22年度以降にJRと協議へ

 かねてから老朽化対策、バリアフリー化対策が望まれていたJR八木駅について、南丹市は抜本的な対策を検討する調査に入る。駅西側で計画されている土地区画整理事業の進捗もにらみながら、対策にどの程度費用が必要かなどを調査し、それをもとに22年度以降、JR西日本と協議する。
 南丹市内には、JR山陰本線の駅が京都側から八木、吉富、園部、船岡、日吉、鍼灸大学前、胡麻の7駅ある。最も南にある八木駅(八木町八木小字上野34−1)は公立南丹病院、市役所八木支所などの最寄り駅であり、1日乗降客数は約3200人にのぼる。駅は地上駅で改札は東側にあり、西側にある園部・福知山方面のホームへは跨線橋を渡る必要があるが、階段にはエレベーターが無く、バリアフリー化されていない。また駅西側から改札のある東側に行くには大きく迂回が必要で、駅西側からの利用者にとって利便性に問題があった。
 平成15年度にジェイアール西日本コンサルタンツ(大阪市淀川区)で実施した旧八木町時代の八木駅等整備計画基礎調査も参考に、駅舎の老朽化対策とバリアフリー化対策に加え、駅西側利用者の利便性対策も検討する。また駅西側で計画されている区画整理事業で西口交通広場が予定されていることから、区画整理事業の進捗もにらみつつ、南丹市として対策の基本的な考え方をまとめる。バリアフリー化対策としては、跨線橋のエレベーター設置、東西自由通路設置などが検討されるとみられる。21年度中に対策案の概算費用などをまとめ、それをもとに22年度以降JR西日本との協議に入る予定。
 国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用し、7月補正予算で八木駅等整備計画調査費600万円を確保している。

八木駅の西区画整理事業
都市再生整備計画外注へ

 八木駅西側の組合施行による区画整理事業は、一部農地を残すが、大半を宅地として開発する計画。公共的施設として駅西側に交通広場(2000u)、交通広場につながる駅前通り線(W16m×L102m)、南北軸として八木環状線(W16m×L504・5m)が予定されている。このほど施工区域全体面積を10・5fに確定した。
 区画整理事業の財源は、保留地処分などを想定。これに加え、国のまちづくり交付金を充てる考えで、同交付金の交付要件となる都市再生整備計画を策定するため、市は今後策定業務を外注する。なお、18年度に実施した事業計画等作成は八州関西支社京都営業所(京都市中京区)が担当。

吉富駅西の区画整理事業
都市再生整備計画案固まる

 八木駅の北にある吉富駅西側でも組合施行による区画整理事業が計画されており、ひと足先に都市再生整備計画案を固めた。策定業務はかんこう京都支店(京都市左京区)が担当。
 八木町木原の吉富駅西側の約22・7fを対象に、宅地開発(約15f)と企業誘致をねらう工業系開発(約5f)を行うもの。公共的施設は道路(府道15m×L550m、駅前道路10・5m×130m、その他道路@8m×1450m、その他道路A6m×4049m)や公園(4ヵ所、計6810u)、調整池(2500u)などが予定されている。
 区画整理区域を横断する骨格軸として、府道竹井室河原線の国道9号、JR線を跨ぐオーバーパスの立体交差化が構想されており、市は京都府と協議を進めている。新規に事業化となれば、府公共事業評価における事前評価の対象(10億円以上)になるとみられる。