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北海道建設新聞社
2009/09/02

【北海道】工事用敷鉄板がひっ迫−道北・空知地域で不安広がる

 道北や空知地域を中心に、工事用敷鉄板のひっ迫感が強まり、ゼネコン関係者の間に「今後、敷鉄板が手に入らないのでは」という、不安が広がっている。使用量の多い農業工事が集中する秋口に、景気対策による工事量増加が影響したためで、供給側のレンタル、リース各社は「近年になく品薄感が強い」と口をそろえる。
 近隣や管内に、手持ち在庫がない状態が続き、今後の調達は、他地区からの供給になるため、運賃の上乗せなど、調達コストの上昇も懸念される。
 農業をはじめ、河川や道路など、各工事で共通して需要のある敷鉄板だが、農業基盤整備は1現場当たりの使用量が500―1000枚に及ぶ場合があり、他の群を抜く。
 農業整備は、収穫を終えた秋口から本番を迎え、着工が集中する。このため敷鉄板需要が、この時期に高まるのは、道北、空知など、農業地域にとって例年のことだ。
 しかし、ことしはその様子に異変が生じている。
 大手レンタルのカナモトは「空知、稚内、名寄、士別、富良野、千歳、由仁、岩見沢などで、ここ10年にないほど、ひっ迫感が強い。今ある在庫も予約済みのものばかり」(滝山実道北・空知ブロック長)と説明。今後の供給に影響が出る可能性を示唆する。
 近年の公共工事減少基調から、供給側は在庫を、道央や新幹線工事のある道南に集約し、道北や空知管内の在庫は、抑える傾向にあった。
 そこに、経済対策で工事量が急増。6、7月の長雨による着工のずれ込みも重なり、秋口の工事集中期に向け、一気に品薄感が表面化した。旭川開建の富良野盆地地区や稚内開建のサロベツ地区など大型農業事業の着工も、これに拍車を掛けたとみられる。
 「遠隔地ほど、手に入りにくい」のも実情で、稚内地区のレンタル、リース業各社は「フリーの在庫を抱えるところは、一つもない」と口をそろえる。共成レンテム稚内営業所は「正直困っている。現在6mものは在庫ゼロ。3mは約40枚。予約オーダーは6mで700枚に上るが、他地区から調達しようにも、見通しは立たない」と頭を抱える。
 ただ、他地区から調達する場合、輸送費が生じる。稚内の機械リース業関係者は「今ある在庫も近日中になくなる。今後は、他地区からの取り寄せになるが、運賃上乗せに理解が得られれば、対応したい」と話す。同業各社も他地区からの輸送には異口同音に、運賃上乗せを要請する姿勢だ。
 遠方から調達するにしても、使用量や輸送距離によっては、大幅にコストが膨らむ可能性があり、ユーザー側の反発は必至だ。ただ、8月末現在、一定量の在庫を保有する大手リース会社も「道内在庫は9月末にはすべて出荷する。今後の発注動向にもよるが、さらに集中すれば、ひっ迫感は一層強まる」と予測。状況次第では、道内にひっ迫感が広がる恐れもあり、「必要なときに、入手できるのか」という不安はつきまとう。
 管内では今後も農業工事発注が残され、発注機関側は予定通り執行を進める考え。仮に大幅なコストアップにつながれば「設計変更などで対応する」(発注機関幹部)と話している。