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日刊建設タイムズ社
2009/09/25

【千葉】13年度までに石綿管3kmすべて更新/長門川企業団水道ビジョン 配水管は2系統化でリスクを分散

  長門川水道企業団はこのほど、10年後を目標とする「長門川水道企業団水道ビジョン」をまとめた。石綿管は総延長約3077mを13年度までにすべて更新し、4881か所ある鉛給水管は今年度から計画的に更新していく。また、長門川の水管橋の添架を行い、印旛郡本埜村への配水の2系統化を図り、災害に対するリスクを分散する。県水道局と印旛広域水道との統合については、11年度までに実現できるように働きかける。
管路については、石綿セメント管及び各家庭への引き込み管である鉛給水管の埋設状況、配水管漏水個所及び貯水槽設置状況を調査し、石綿管は本埜村5路線、栄町2路線で総延長3077mの更新工事を13年度までにすべて完了させる。更新はダクタイル鋳鉄管及びポリエチレン管への布設替えを行う。
  また、鉛給水管の個所数は@竜角寺台地区1759か所A酒直台地区503か所B田中地区216か所C前新田地区69か所D安食台地区1964か所E南ヶ丘地区370か所の合計4881か所について、更新計画を作成し、今年度からポリエチレン管への入れ替えを進める。
  このほか、浄・配水場施設の構造物は建設から14−30年を経過しており、大規模地震が発生した場合に安定的な水処理が可能であるか分析ができていない。このため、今後10年間で耐震診断を行い、耐震補強計画を策定したうえで耐震補強工事を実施していく。
  同ビジョンは、水道の現状と将来の見通しを分析しながら、需要者のニーズに対応した信頼性の高い水道、安全で安心した水の給水、運営基盤の強化とサービス水準の向上を計画的に実施するために作成した。
  同企業団は、栄町と本埜村の一部を給水区域とする末端給水事業体。1960年に栄町と本埜村が共同出資して組合を設立し、62年から簡易水道事業を実施。その後、71年に簡易水道から上水道に切り替え、企業団に組織変更し、第1次拡張事業に着手。78年から成田国際空港や千葉ニュータウンの開発計画の進展などから第2次拡張事業を実施し、さらに81年から第3次拡張事業に着手。04年度末には東日本では初めてとなる浄・配水場の運転管理を民間へすべて委託する第三者包括民間委託を実施した。 
提供:日刊建設タイムズ