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建通新聞社四国
2009/11/06

【高知】284橋で長寿命化修繕計画策定 県土木部

 高知県土木部は、県が管理する橋梁で今後老朽化する個所数が増加し、維持管理コストが増大することが予想されることを受け、従来の事後的な修繕や架け替えから予防的な修繕および計画的な架け替えに転換する。これにより、維持管理コストの縮減を図るとともに、地域の安全性や信頼性を確保するため「高知県橋梁長寿命化修繕計画」(2011年度までに計画完了予定)を策定した。
 08年度時点で県が管理する道路橋は2521橋あり、そのうち、橋長15b以上の橋梁は909橋ある。これらの橋梁で建設後50年を経過した高齢化橋梁は657橋(約24・3%)あるが、20年後にはこの割合が68・5%となり、急速に高齢化橋梁の比率が増加するという。そのため、今後修繕、架け替えに要する費用の増大が見込まれている。
 長寿命化修繕計画の対象橋梁は、県が管理する全橋梁で、随時追加をしていく予定だ。08年度までに橋梁点検を行った橋梁のうち、284橋についてすでに長寿命化修繕計画を策定済み。
 08年度の試算では、長寿命化修繕計画に基づいた維持管理を行えば、従来の対症療法的な維持管理に比べ、今後50年間で約600億円(約8割)の費用を縮減することが可能となる。
 点検では、鋼桁の腐食、支承の腐食、床版下面の剥離、鉄筋露出、ひびわれなどが発見されており、県ではそれぞれの劣化個所について、再塗装や支承防錆、破断面修復、ひびわれ注入、床版補強などといった修繕対応を計画的・継続的に実施していく。