トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2009/11/24

【高知】真に必要な道路整備推進など4項目の政策提言 県が国交省らに

 高知県は16日、国土交通省四国地方整備局の足立敏之局長から直轄事業の2010年度予算の概算要求に関する事業計画の説明を受けた上で、高知県としての政策提言を国土交通省と財務省に行った。提言は、真に必要な道路整備の着実な推進、国際競争力の強化と地域の活性化のための地方の港湾機能の充実、地方の安全・安心に向けた治水事業の促進、早明浦ダム再編事業の早期実施の4項目。政策提言の具体的な内容は次の通り。
【真に必要な道路整備の着実な推進】
 ▽事業効果の早期かつ効率的発現@開通時期が近いもの、事業年数が短いものを優先して早期供用A地域の実情に応じた構造・規格(1・5車線的道路整備、完成2車線など)で早期ネットワーク化B社会基盤整備の遅れた地域における限界効果(安全・安心や地域開発効果など)は大きいものがある
 ▽「命の道」の視点。@高度医療施設への到着時間短縮による救命率の向上やカバー圏域の拡大につながる区間をネットワーク化A脆弱な幹線道路が一本しかなく、豪雨時などには通行止めが多発している地域の代替機能を必要とする区間をネットワーク化B地域の孤立を防ぎ、迅速な救援活動を可能とする信頼性の高い高速道路を必要とする区間をネットワーク化
 ▽「地域の活性化」の視点。@共存・共栄を図り、地域全体の活性化につながる定住圏と中心都市とのネットワーク化A所要時間の大幅な短縮により、魅力あふれる広域観光圏の構築が可能となる区間のネットワーク化B到達圏域の拡大により、地場産品の輸送能力が格段に向上し、販路拡大につながる区間のネットワーク化
【地方の安全・安心に向けた治水事業の促進】
 ▽地方の自立に向けて、安全で暮らしやすい国土づくりのためには、現在も、大きな水害を受けているにもかかわらず、河川の整備が遅れている地域への優先的な投資が必要。高知県の河川整備率は37%(全国36位)。整備にあたっては、地形や土地利用などの地域特性を十分勘案して、早期に事業効果が発言できる事業に集中投資することが必要。また、その際には、地域の合意形成や地元からの促進に対する要望など地域の状況を十分把握して進める必要がある
【早明浦ダム再編事業の早期実施】
 ▽四国圏全体の水資源を有効活用するため、治水、利水および環境の面から合理的な恒久対策を早期に実現する事業に優先的に投資する必要がある。@早明浦ダム下流の浸水被害を軽減するための放流設備の改築と河川改修A水利用の安定性を向上させるための利水者間の相互調整B濁水の早期放流により、その長期化を軽減するための放流設備の改築