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建通新聞社(中部)
2009/12/01

【愛知】建設ICT導入研究会が総会/ASPで情報共有を試行

 国土交通省中部地方整備局と建設会社、情報通信関係の企業などで組織している「建設ICT導入研究会」の総会とプロジェクト会議が27日に開かれた。ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)を活用し、中部地方整備局の240工事で情報共有を試行していることなどが報告され、今後、こうした情報共有システムを使って監督検査や施工管理の効率化を目指していく方向性が示された。
 3次元設計については、2009年度は試行対象として詳細設計業務を5件選び、最初から3次元設計を実施。その設計データを10年度の工事施工に活用していくとした。ただ、どの程度の精度で3次元設計をするのかなど検討課題は多く、会議の中でも、発注図面と施工承諾図面との違いについて調査・検討する必要性が指摘された。
 また、モデル工事でのICT導入効果についても中間的な報告が行われ、モデル事業で検証した結果、着手前に時間がかかったり、経済性はICT導入費用が増したという点はあるが、品質、環境、安全性などは全て従来の方法より良くなったことが報告された。
 研究会の会長を務めている富田英治中部地方整備局は総会で、「建設ICTの導入効果と課題が大分はっきりしてきた」と話し、研究会の活動成果が着実に上がっていることを強調。その上で、建設ICTを本格導入していくため、契約関係を中心に関係要領の改訂や、業務実施体制の見直しも必要になると考えを示した。
 情報共有システムは現在、複数の種類のASPを活用し、中部地方整備局の240工事で試行中。発注者と受注者間でのインターネットを介した情報の提出・受け取りだけでなく、隣接工区のスケジュール協議など施工者間の情報共有も視野に入れていて、当面はスケジュール調整、帳票の作成・提出などで情報共有を進めるという。
 工事関係書類の提出もASPを使うと、書類データが所定の場所に定められた形で格納されるので、発注者側もフォルダ構成に従って必要とする書類・データを見つけやすい。ASPで検査官が事前に書類の中身を検査すれば、現場では最小限の書類だけ紙で見て、短時間で検査を終わらせることが可能になると考えられており、具体的な試行の動きもあるという。情報共有システムのASPにはさまざまなものがあるが、最終的に統一したものを導入するため、どのような仕様が良いか検討する。また、監督検査の効率化に向けては、TS(トータルステーション)や情報化施工で得られたデータを活用することも検討していく方針。