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建通新聞社(静岡)
2010/03/08

【静岡】静岡県=橋梁・舗装・トンネル設備の緊急修繕に着手、10年度は21億円を投入

 静岡県は、2010年度から16年度(平成28年度)までの7カ年で著しく劣化している橋梁・舗装・トンネル設備を対象とした緊急修繕に着手する=表参照=。事業初年度となる10年度には、21億円を当初予算案に計上。既存事業による通常の維持修繕に加えて、緊急対策として修繕工事を実施することで、道路施設の予防保全型の管理への移行を図る。
 道路施設の大更新時代を迎え、県では安全な利用を確保しつつ、トータルコストの縮減につながる道路施設の長寿命化対策に乗り出す。7年間の総事業費は固まっていない。
 施設ごとの事業概要を見ると、橋梁では、県管理橋梁3120橋中、特に劣化が激しく整備の緊急度が高い107橋で緊急的に修繕する。橋長15b以上の緊急輸送路上の橋梁、橋長100b以上の長大橋などを対象に、主部材や支承の取り替え、塗り替えなどを実施する。 県は緊急対策によって、橋梁寿命を50年から120年に延伸させることで、50年間で約1060億円のコスト縮減につなげる考えだ。
 舗装では、県管理延長2661`のうち、大型車の交通量が多い1361`の区間を対象に、特に劣化が激しい380`で舗装の打ち替えや切削オーバーレイなどを実施する。舗装寿命を19年から50年に延ばし、1160億円のコスト縮減を図る。
 トンネル設備では、県内で非常用設備を設置している42トンネルのうち、更新時期を迎え故障時の供用に支障を来たす30トンネルの693設備で緊急対策を実施。非常用設備を更新することで、故障により招く恐れのある事故や長時間の通行止めを回避させる。さらに、事故発生時の円滑な誘導避難につなげる。

建通新聞社 静岡支社