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建設経済新聞社
2010/03/16

【京都】9月議会メドに工事発注 文化博物館リニューアル整備 来夏オープンへ工事費14億円

リニューアル整備が行われる京都文化博物館
 23年夏のリニューアルオープンを目指して設計など準備を進めている京都文化博物館整備事業について京都府では、現在安井建築設計事務所に委託している実施設計業務を4月末までに終えるとともに発注準備作業を開始、9月府議会への工事案件上程予定で工事を発注する。新年度当初予算案には8億7500万円を予算化(他に債務負担行為で5億2500万円)しており、今秋から着工、来年7月の完成・オープンを目指す考えだ。
 リニューアルが予定される京都文化博物館は、昭和63年10月に建都1200年を記念してオープンした京都の文化発信拠点。施設規模はRC造地下1階地上7階建、延1万5827・42u。現在の配置は、地下に収蔵庫、図書館、1階にテナントショップ、2〜3階に常設展示場、4階に特別展示場、5〜6階に貸し会場、7階に事務所を配置している。
 これまでも、小規模な改修や改善工事は行われてきたが、老朽化した施設・設備の一新や社会ニーズの変化などに対応するため、20周年となる一昨年に大規模な改修構想が決まり、昨年度にはコンペ方式で基本・実施設計業務を安井建築設計事務所に委託していた。なお設計については、今年度内に終える予定だったが、作業に時間がかかり22年度に繰越し、4月末までには完了する。
 改修は1〜3階を対象にして実施する。まず1階部分は、エントランスを整備、合わせてエスカレーターを設置するなどで入りやすい環境に改修、三条通りを博物館の「顔」とした道線整備を行う。2〜3階の常設展示場は、一部躯体部分にも手を加えるほか、内装は全面改修。展示スペースの再編を行う。特に2階部分は、レプリカでなく本物の文化財を展示するため、空調などの設備も抜本的に見直し、千年を越える京都の歴史と文化を「ほんまもん」で体感出来るように整備する。また3階部分では、映像ホールを段床化して利用者の便を図るなど、さまざまなテーマ展示が展開されるフリーギャラリー及び京都の映像文化発信拠点として整備することになっている。
 施工地は京都市中京区高倉通り三条上がる東片町。22〜23年度の2ヵ年事業で、総工事費は14億円。文化芸術室が担当する。