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北海道建設新聞社
2010/04/09

【北海道】76億円投じ経年管を更新−北ガスが10年度事業計画を公表

 北ガスは7日、2010年度の事業計画を発表した。約76億円を投じて道内各地で経年管更新を促進するほか、営業体制を強化し、戸建て住宅への省エネ型給湯・暖房システム(エコジョーズ・エコウィル)の販売促進を図る。石狩LNG(液化天然ガス)基地関連整備は約50億円を投じて継続。経年管対策と石狩LNG関連を含めた設備投資額は、09年度実績を24.4%上回る130億6500万円の見通しだ。
 10年度事業は@顧客へのワンストップサービス拠点となる「北ガスフレアスト」を活用したサービス体制の充実A天然ガス転換作業の完了に伴う人員再配置と営業体制の強化B石狩LNG基地建設の推進―の3点が柱。安全対策の強化に向けた経年管対策、戸建て住宅を対象とした営業強化を重点施策に位置付けた。
 経年管対策は、経年劣化が進むねずみ鋳鉄管と白ガス管の更新が中心。ねずみ鋳鉄管の更新は、09年度末までに北見、函館、千歳の3地区で完了していて、10年度は小樽地区で進める。11年度は札幌地区を対象とする方針で、これで進ちょく率は100%に達する。
 白ガス管については、道内各地の支店を介して更新を強化。札幌地区以外は15年度、札幌地区は20年度までに終える計画だ。
 戸建て住宅を対象とした営業強化策は、天然ガス転換完了に伴う人員を営業部門に投入し、北ガスフレアストなどの拠点を通じて省エネ型給湯・暖房システムの普及拡大を図る。戸建て住宅への設置販売目標として、新築1160戸、既築1000戸を設定した。
 大槻博社長は「不況の影響で09年度は芳しくなかった既築への販売強化策を図りたい」と説明。集合住宅への目標値は分譲、賃貸ともに09年度とほぼ同数の1000戸とした。
 家庭用燃料電池(エネファーム)と次世代型エコウィルについては、ともに11年度の市場導入を目指し、実証試験などを継続する。
 12年12月の運転開始を目指す石狩LNG関連では、PC壁工事やタンク屋根の組み立て、設備基礎、上屋整備を進める。09年度に着手した函館みなと工場のLNGタンク増設は10月までに完了。これにより、道央圏に向けたLNG出荷体制が整う。
 また、収益悪化が続いている関連会社の石狩サービスを11年度に事業廃止する予定。これに伴い、石狩市花畔地区の天然ガス転換を他の地区に先駆けて10月から開始する。
 同社は、10年度の事業計画内容などを踏まえ、11年度から15年度までの5カ年を対象とする新たな中期計画骨子を、秋口をめどにまとめる方針だ。