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建通新聞社四国
2010/04/23

【愛媛】国費投入決まる 九島架橋

 宇和島市が計画している九島架橋事業で、2010年度政府予算の社会資本整備総合交付金として調査費1000万円(10年度事業費1500万円の3分の2)の配分が決まり、国費が初めて投入されることになった。市は本格的な現地調査や橋梁実施設計などへの早期着手を目指しており、今回の配分を受けて10年度の事業内容を検討、続いて業務委託などの手続きを進めることになる。
 同交付金の県内関係分は総額241億円で、3月下旬に県へ内示されていた。そのうち「地域の暮らしを支える基盤づくり」を対象にした18億2000万円から、県が要望などをもとに同事業への配分額を決め、市へ通知した。
 この事業では、宇和島湾に浮かぶ九島の蛤地区と、陸側の坂下津地区との間に橋を架ける。08年度に長大(松山市)が業務を受託して行った概略設計によると、延長480bの3径間鋼製鋼床版箱桁橋を予定。幅5bの1車線と、幅2bの歩道を設ける。
 取り付け道路は九島側が300b、坂下津側が840b。幅員は橋梁と統一する方針。
 市は概算事業費を69億円と試算しており、内訳は橋梁部59億円、取り付け道路8億円、調査・設計費2億円。そのための財源としては国費46億円、辺地債23億円の充当を見込んでいる。
 当初予算に、事業採択をにらんで調査費など計2億円をすでに計上。実施設計や調査ボーリング、さらに橋台位置の確定やルート設定に向けた測量などへの着手を想定している。
 08年度には概略設計のほか、海底深浅測量や船舶航行調査、橋脚部の地質調査なども実施。09年度にはこれらの資料を積み上げ、国や県への要望など事業採択に向けた取り組みを展開していた。