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建通新聞社(静岡)
2010/05/21

【静岡】県=耐震補強助成事業が微増1582戸、15年度まで目標2万戸に向け、未着工住宅の個別訪問など展開

 静岡県の木造住宅耐震化推進プロジェクト「TOUKAI(東海・倒壊)−0」の2009年度活用実績は、耐震補強助成事業が08年度実績比で2・3%増の1582戸、補強計画策定事業が9・1%増の2061戸だった。耐震補強助成事業の累計実績(02〜09年度末)は1万0922戸で、15年度(平成27年度)までの目標戸数である「2万戸」に対して、進ちょく率は54・6%。今後、市町と連携して耐震診断実施済みで補強未着工の住宅に的を絞った戸別訪問、耐震診断未実施の世帯へのPRなどにより、木造住宅の耐震化を誘導する。
 「TOUKAI−0」の09年度活用実績は、耐震補強助成事業が08年度実績比で2・3%増の1582戸、補強計画策定事業が9・1%増の2061戸とそれぞれ伸びを示した。
 補強計画の件数が2000戸の大台を超えたのは、05年度以来4年ぶり。09年8月に発生した駿河湾を震源とする地震の発生などを受け、多くの県民が住宅の地震対策の必要性を再認識した結果と考えられる。
 一方、県が助成した上で市町が建築士を派遣する無料の「わが家の専門家診断事業」が08年度比2・9%減の3516戸にとどまった。01年度にプロジェクトがスタートして以来、09年度末時点で専門家診断の累計実績は5万8960戸。県では「診断実施済みの住宅をいかに補強に誘導するか」に比重を置いて、制度の活用をPRする方針でいる(=年度別の活用実績は別表参照)。

《33市町で上乗せ補助、残る未制定市町に働き掛け》
 耐震補強助成事業の上乗せ補助制度を制定している市町は県内33市町。09年度から松崎町(30万円)、島田市(20万円)、富士宮市(10万円)、森町(10万円)、南伊豆町(5万円)が上乗せ補助をスタートさせた。
 このほか、高齢者を対象に湖西市と掛川市が30万円を、清水町と富士宮市(低所得者のみ)が20万円を助成しているほか、伊東・東伊豆・下田の3市町はリフォーム工事に対しても補助を実施する。
 今後、県では残る未制定市町に対して制度創設などの働き掛けを行う方針だ。

建通新聞社 静岡支社