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鹿児島建設新聞
2010/07/15

【鹿児島】労災防止で緊急要請 死亡事故、長雨受け

 鹿児島労働局は、鹿児島市喜入中名町の建設現場で発生した死亡事故や、長雨で地盤が緩んでいることを受け、「既設構造物の倒壊・崩壊による労働災害の防止」に関する緊急要請を、12日付けで各発注機関と建設業界団体に通知した。関係者には、事前調査の徹底や環境変化に伴う迅速な対応を求めている。
 通常は、同局長が国や県、建災防県支部、各監督署を通じて市町村等に要請を行っているが、このほど死亡事故等が発生したことから、労働局が一括で各機関に緊急要請した。 
 要請した団体は、国の出先機関や県、各市町村、建設業労働災害防止協会県支部、県建設業協会、県建築協会、県森林土木協会、県管工事業協会。 
 主な留意点には、@事前に構造物の強度等を調査A作業進行に合わせた倒壊等の防止措置B工事途中に対策が不可能な場合は、側溝位置の変更や既設構造物での掘削を禁止−などを挙げた。 
 6月末時点の労働災害発生状況を見ると、休業4日以上の被災者は、土木53人(前年比15人増)、建築32人(同13人減)、その他建設業10人(同4人増)で計95人。前年度に比べて6人も増加した。 
 また死者は、21年の5人(土木4人、建築1人)に対し、22年はすでに4人(土木3人、その他建設業1人)と、早いペースで死亡事故が発生している。 
 山川廣明同局安全衛生課長は「22年度は、特に土木での労働災害が増加傾向にある。事前調査などを徹底してほしい」と訴えた。 

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