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日刊建設タイムズ社
2010/07/22

【千葉】水防合同訓練に約80人/君津地域整備センター管内 「木流し工法」や情報伝達を

   県君津地域整備センター管内における「2010年度水防訓練」が、県内各地で36度を超える今年の最高気温を記録した21日、富津市望井地先の二級河川湊川河川敷(丹後橋上流左岸側)で行われた。
 同訓練には、富津市をはじめ木更津市、君津市、袖ケ浦市、君津地域整備センターの各職員のほか、業界団体から(社)千葉県建設業協会君津支部(青木孝行支部長)の会員ら総勢約80人が参加。各市の持ち回りにより、今年は富津市が主催した。
 この水防合同訓練は、地震や風水害等の災害が発生した場合、公共土木施設の機能の確保及び保持のため、各機関が連携して円滑に応急措置が行えるように訓練し、実際の災害に対して迅速かつ的確に対応することを目的としたもの。
 訓練に先立ち、主催者としてあいさつした富津市建設部の橋隆部長は、「今年はこれまでのところ、幸いにして当地域における大きな災害は発生していないが、全国的にはゲリラ豪雨等が発生し、各地に多大な被害をもたらしている」としたうえで、この会場については、「昭和45年と平成元年の集中豪雨により大きな被害が起き、多大な被害をもたらせたが、その後、県による河川改修が行われ、現在までに氾濫等もなく至っている」と説明。
7.23 これらを踏まえて氏は、「災害はいつ起きるかわからない。炎天下での水防訓練ではあるが、水防工法の習得に努めて頂きたい」と述べるとともに、「今回の土のう作り等に、建設業協会君津支部の方に講師として協力を得ていることに感謝申し上げる」と述べ、あいさとした。
 この後の水防訓練作業では、富津市の橋建設部長を訓練現地指導班長、同じく山田幸輝次長を同副班長とし、訓練実施班員を3班に編成。
 訓練想定は「7月21日14時、県南部に大雨洪水警報が発令。今後、多いところで200o以上の降雨が予想され、河川堤防の決壊、がけ崩れ等の災害が発生する恐れがある」というもの。
 各班は、今後の水防活動に備えて450袋の「土のう作り」を開始する一方、水防警戒体制に入ったことから「河川パトロール」を強化し、情報伝達訓練も合わせて実施した。
 その後、湊川の水位が氾濫注意水位(警戒水位)を越え、丹後橋上流の左岸で堤防越水の恐れがあるため、各班は直ちに「改良積み土のう工法」(L5m、3段積み)を行い、3か所に完成。さらに、丹後橋上流の左岸で堤防法面の洗掘を発見し、それによる堤防決壊の恐れがあることから、引き続き「木流し工法」(3か所)を実施した。

提供:日刊建設タイムズ