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北海道建設新聞社
2010/08/30

【北海道】中国での公共事業参入目指し現地研修会を企画 

 公共事業の大幅削減で疲弊する道内中小建設業を応援しようと、新ひだか町静内で印章店を営む田畑隆章さんが自らのつてを生かして、中国・吉林省長春市での公共事業受注参入を目指すための現地研修会を企画した。参加希望者を広く募っている。
 田畑さんは、中国残留孤児で今は中国に戻って起業し公共事業受注を果たしている鷲野博さんが、日本語を習いながら町内で土木技術を習得している時に知り合い、支援を続けてきた。
 一方、町の広報紙広告代理店を務めるなど地元での営業活動を通じ、建設業界とも付き合いが深いことから「地方でこのまま疲弊していくより中国進出が少しでも建設業のためになるなら」と、鷲野さんの成功例を基に現地で学習する機会を設定した。
 長春市は中国東北部の朝鮮半島内陸部に位置する吉林省の省都。開発が先行する沿海部に比べると、ややインフラ整備が遅れており今後、継続的な公共事業発注が見込まれ、特に冬季施工や断熱工法など本道建設業の技術力に対する需要は高いと期待される。
 研修会は10月13日から5日間程度を予定。鷲野さんを講師に土木、建築、内装、管などの現場を見学し、長春市の商工局や建設局の担当職員による会社設立に対する支援策、今後の工事発注説明なども予定している。
 また、発注環境や工事代金支払い方法、工事監理など日本とは異なる点も多いことから、北海道国際ビジネスセンター中国アドバイザーの山崎哲郎氏にも協力を要請し、より実態に即した説明も受ける。
 旅費は35万円前後の見通し。申し込みは近く旅行会社を通じて受け付ける予定だ。