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建通新聞社(静岡)
2010/09/03

【静岡】県=県内下水道普及率57・6%と1・4ポイント上昇も全国水準とは差、まだまだ多く残る事業量

 本県の2009年度末時点での下水道の処理人口普及率は57・6%で、08年度末時点から1・4ポイント上昇した。ただ、70%台に達している全国の普及率と比べると、依然として低水準。静岡、浜松、三島、磐田の4市が70%を上回るなど、人口10万人以上の市町では49・4%の普及率を確保したものの、人口3万人未満の市町では19・9%にとどまっている。低い普及率を受けて、県内の下水道では、まだまだ多くの事業量が残されていることが浮き彫りとなった。
 県内の下水道整備の現状は4月1日時点で、県内35市町のうち、29市町(22市7町)で公共下水道事業に着手・供用開始している。09年3月の森町以来、新たな供用開始はない。
 県の処理人口普及率は(処理区域内人口/総人口)は57・6%。全国平均普及率(73・7%)と比較して、16・1ポイントも下回っている。
 下水道を使用可能な人口に当たる「処理人口」は217万2000人(前年度212万人)を数える。この1年間で、新たに約5万人が下水道を利用できるようになった。
 主な都市では、静岡市が78%(対08年度末比2・3ポイント増)、浜松市が77・1%(同1・2ポイント増)、三島市が74・2%(同2・2ポイント増)、磐田市が72・5%(同1・6ポイント増)、富士市が69・2%(同1ポイント増)となり、県内でも比較的人口が多い市町が続く。ただ、人口10万人以下の市町では、小山町(23・5%)南伊豆町(21・2%)、菊川市(19・2%)、森町(10・6%)などで低い普及率にとどまっている。
 一方、1市5町(牧之原市、東伊豆町、河津町、西伊豆町、松崎町川根本町)が整備未着手となっている。
 県では、人口10万人の下回る市町の処理人口普及率をアップさせるために、当該市町に整備を積極的に働き掛けていく方針だ。県では中小市町の下水道整備を重点的に進め、市町間格差を縮める考えだ。
【各自治体の概要などは10日付け発行「下水道特集」内に掲載】

《全国の下水道普及率は73・7% 前年度比1ポイント増》
 国土交通省がまとめた2009年度末の下水道整備状況によると、全国の下水道処理人口普及率は73・7%で、前年度に比べ1ポイント上昇した。下水道整備人口は119万人増え、約9360万人となった。ただ、都市部と地方部での普及率には依然として大きな差が残っている。
 都道府県別に下水道処理人口普及率の上位を見ると、東京都が99・2%でトップとなり、神奈川県の95・6%、大阪府の92・5%、兵庫県の91・1%、京都府の90・6%までが90%を上回った。一方、普及率が低い都道府県は、徳島県の13・9%、和歌山県の19・5%、高知県の31・7%、鹿児島県の38・9%などの順となった。
 また、都道府県庁所在都市については、大阪市(100%)、東京都区部(99・9%)、横浜市(99・8%)、札幌市(99・7%)、福岡市(99・5%)などが、ほぼ100%に近い普及率となった。これに対し、徳島市(28・2%)津市(42・2%)などは低い水準にとどまった。

建通新聞社 静岡支社