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建通新聞社(静岡)
2010/10/13

【静岡】県=当初予算編成で事業の重点化・効率化、数値目標マイナス12%前提に編成

 静岡県は、2011年度の当初予算編成に当たって、事業の重点化・効率化を進め、徹底した「歳出のスリム化」に取り組む。部局別・事業別の予算編成方針は明らかにされていないものの、効率化のための数値目標(マイナス12%以上)を前提に部局調整案が作成される。交通基盤部や経済産業部などの建設事業を所管する部局にとっては、10年度に続いて厳しい予算編成が余儀なくされる見通し。8日に県経営管理部財政課が、各部局長、教育長、企業局長、警察本部長などに対して通知した。
 県では景気低迷を受けて、県税などの減収が見込んでおり、財源不足が拡大することを懸念している。本県の財政を取り巻く環境は、「近年になく厳しい」事態を想定している。
 そこで、当初予算編成に当たっては、健全財政の枠組み堅持を基本線に編成方針を固めた。
 まず、長期継続事業の見直しや重点化・効率化に取り組むほか、行政目的が既に達成された事業の廃止、「事業仕分け」結果の全事業への反映などを進める。
 予算節減努力評価制度の導入を踏まえ、「予算を使い切る」意識の改革と節約の取組などを徹底。このほか、未利用財産の売却、特定目的基金の有効活用、税収や新たな財源の積極的な確保など、歳入の確保にも積極的に取り組む姿勢だ。
 一方で、従来と同様に「年間総合予算」としての編成の徹底も打ち出している。年間所要額を精査して予算計上額を最適化し、年間ベースでの予算編成を徹底する。
 建設関連事業についても、まず義務的事業については年間所要額を精査して予算計上することになる。その他の事業については効率化のための数値目標を踏まえて、徹底した歳出のスリム化に着手する見通し。
 部局ごとの予算の骨格を示す部局調整案の作成に当たって、実質的な削減で5%以上の基準を設けている。そのため、11年度当初予算では、社会基盤整備などの投資的経費が抑制されることも予想される。 

建通新聞社 静岡支社