トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(静岡)
2010/10/18

【静岡】静岡市の下水道地震対策 管路施設を5カ年で管路100kmを

 静岡市は、下水道地震対策緊急整備計画を策定した。被災前に下水道施設の耐震補強をする「防災対策」と、下水道施設被災後の速やかな応急対策をする「減災対策」を耐震対策として実施していく。
 管路施設(下水道管、マンホール)では、過去の被災事例から、マンホールの浮き上がりや、道路陥没が想定される。そのため、緊急輸送路下の埋設管路や、浄化センターと防災拠点(避難所、病院など)をつなぐ管路施設から優先的に「防災対策」を実施する。
 具体的には、管路継ぎ目部への耐震継ぎ手設置、更生材の巻き立てによる更生工法などが挙げられる。2010年度〜14年度に実施を予定している管路施設は、高松処理区20・1`、城北処理区13・8`、中島処理区25・4`、南部処理区26・5`、北部処理区9・2`、静清処理区3・9`の合計98・9`。
 浄化センター・ポンプ場施設では、過去の被災事例から、構造物(処理水槽)継ぎ目部の破断が想定される。構造物の継ぎ目からの未処理下水流出を防ぐ「防災対策」として、特に効果の高い伸縮継手の設置から優先的に実施する。
 地上部にある建物(建築構造物)の耐震対策は、08年度で完了していることから、10〜14年度は「最低限の処理」を行うために必要な構造物の継ぎ目に伸縮継手の設置を行う。
 高松浄化センター4施設、城北浄化センター10施設、中島浄化センター8施設、長田浄化センター1施設、清水南部浄化センター1施設、清水北部浄化センター7施設、清開ポンプ場1施設、浜田ポンプ場1施設、愛染ポンプ場1施設、下川原雨水ポンプ場1施設、三保雨水ポンプ場1施設を計画している。
 その後、15〜19年度に「本来の処理」を行うために必要な構造物の継ぎ目に伸縮継手を設置。20年度以降は、地下土木構造物本体と基礎杭の耐震補強を実施する計画。
 「減災対策」としては、浄化センターが被災した場合、未処理下水の流出を防ぐために、場内空き地に仮設施設を設置する。
 仮設ポンプから仮設沈殿池まで仮設配管をつなぎ、仮設塩素混和池、素掘水路を経て放流できるよう対応する。

建通新聞社 静岡支社