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建通新聞社四国
2010/10/22

【高知】2年連続ゼロシーリング 県の11年度

 高知県は、2011年度の予算編成に当たっての基本的な考え方について十河清副知事名で各部局などに通知した。11年度予算編成のポイントは、産業振興計画の加速化による経済の活性化など「5つの基本政策」に基づき具体的な成果につなげる事業を着実に実行するため、5つの基本政策推進加速化枠に50億円(10年度予算より14億円増)を設定。投資的経費は10年度同様ゼロシーリングとし、県民の暮らしと雇用を支えるため、普通建設事業費の一般財源総額(地方債含む)を確保、立ち遅れている県内インフラの整備を推進する。国の経済対策により積み立てられた基金も最大限に活用するという。
 国は、財政運営戦略に基づく財政健全化に向けた取り組みや、税制改革、国庫補助金などの一括交付金化を進めており、これまで以上に動向を注視し、情報収集に努め、11年度予算に確実に反映していくとしている。11年度は、県の経済体質を抜本的に強化するための産業振興計画の当面の目標年度であることから、PDCAサイクルを徹底して見直しを図りながら、「龍馬ふるさと博」の展開をはじめ、これまでの取り組みを具体的な成果につなげていく方針。
 さらに、依然として厳しい県内経済や雇用情勢に配慮した経済対策の継続、「日本一の健康長寿県づくり」や教育振興基本計画に基づく教育の充実、南海地震対策─などの5つの基本政策を推進していく。
 一方、県の財政状況は、中期的な財政運営に一定のめどが立ったというものの、国の動向も含め不透明な状況。このため、11年度予算編成は、事業の実効性を検証し、県民サービスの確保に向け予算の重点化を図り、財源不足額の圧縮や県債残高の抑制に努め、財政健全化を進めていく。
 主なものは次の通り。
 ▽投資的経費のうち、公共事業については、事業の厳格な選択と継続事業の見直し、公共事業のコスト縮減への取り組みを徹底する一方で、全国でも遅れたインフラ整備を加速するため、安全・安心な暮らしを支える命の道や産業振興など地域活力の向上を図る上で必要な基本整備を集中的に行い、事業量の確保に努める
 ▽産業振興計画に基づく事業を含む5つの基本政策を推進するため重点的に実施する事業については、「5つの基本政策推進加速化枠」50億円を引き続き設け、具体的な成果を追求して、実効性のある事業の構築に努める。継続事業はPDCAサイクルを徹底して見直す
 予算編成の主なスケジュール予定は、11月17日に予算見積書提出期限、19日に予算概要公表資料財政課提出期限、12月上旬に当初予算見積もり概要の公表を行い、1月下旬の知事査定を経て、2月中旬に当初予算案を発表する。