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建設経済新聞社
2010/11/02

【京都】道路橋の長寿命化対策 23・24年度に修繕計画策定 対策工は25年度以降に

 宇治市は、同市が管理する道路橋の長寿命化に乗り出す。現在進めている基礎的な調査を踏まえ、23・24年度の2ヵ年で修繕計画を策定する方針。そのため、それに伴う対策工事は25年度以降となる見通し。
 同市が管理する道路橋の老朽化対策が今後必要と見込まれる中、従来の事後的な修繕や架替えでなく、予防的な修繕・計画的な架替えを進め、橋梁の長寿命化と修繕・架替えに係る費用の縮減を図るのがねらい。なお橋梁長寿命化修繕計画については国の補助制度が創設されている。
 同市は21年度・22年度の2ヵ年で現状を把握するための基礎調査を進めている。調査対象は21年度が▽橋長15m以上(歩道橋、白虹橋除く)19橋▽橋長15m未満(幅員4・0m以上の道路橋)189橋の計208橋。22年度の調査対象は▽橋長15m未満及び幅員4・0未満の道路橋、歩道橋103橋。
 21年度の調査では、主要部材(主桁、床版、下部工、支承)に関しては緊急対応が必要な橋梁は発見されなかった。一般にコンクリート橋は50年、鋼橋は60年が寿命とされるが、21年度に調査した橋梁のうち50年以上経過している橋梁は山吹橋(鋼橋)のみで、その他は50年未満の橋梁であるが、全ての橋梁が比較的健全な状況であると確認できた。ただ34橋は路面の段差やひび割れ、土砂溜り等が確認されている。
 同市は残る103の橋梁の基礎調査を22年度に実施する。21年度分はアスコ京都営業所(京都市下京区)で調査を実施、22年度は11月4日の入札で担当業者を決める。21・22年度の調査結果を踏まえ、23・24年度に修繕計画を策定する方針だ。修繕計画策定では学識者を含めた委員会を設置する意向。長寿命化修繕計画に基づく対策工の着手は25年度以降となる見通し。
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 なお宇治市宇治金井戸の白虹橋は国土交通省近畿地方整備局が進める天ヶ瀬再開発事業の支障となることから架替え計画が浮上している。関連業務として近畿地方整備局琵琶湖河川事務所は白虹橋予備設計を21年9月に発注。担当はセントラルコンサルタント大阪支社(大阪市北区)。