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建通新聞社四国
2010/11/19

【愛媛】検討作業を開始 重信川井門霞堤の整備

 国土交通省松山河川国道事務所は、重信川右岸井門町地先で井門霞堤整備を計画、整備方法など事業実施に向け、本格的な検討作業を開始する。検討業務は建設技術研究所(東京都)に委託、納期は2011年2月28日までを予定している。
 霞堤(かすみてい)は、堤防のある区間に開口部を設け、その下流側の堤防を堤内地側に延長させて、開口部の上流の堤防と二重になるようにした不連続な堤防。急流河川で用いられる歴史的な治水方式で、重信川では市坪、古川、井門、広瀬、中野、南野田、開発、井口、見奈良の9カ所に点在する。このうち市坪、古川、井門、広瀬、中野の5カ所は、洪水位が計画高水位まで上昇するとはん濫により、家屋浸水被害の発生が想定されている。
 事業の初弾としては、整備計画目標流量が流下した場合に、霞堤の開口部からのはん濫により家屋の床上浸水が発生する恐れがある井門霞堤の堤防整備を優先的に実施していく。
 整備方法としては、上流の堤防延伸、下流の堤防延伸、堤防締め切りなどがあるが、樋門による堤防締め切りが有効的と見込んでいる。
 今回の委託業務では、内水対策の検討のほか、霞堤開口部処理方策として、樋門の予備設計も行う。予備設計をもとに、今後住民との協議も進めていく方針。