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北海道建設新聞社
2010/11/25

【北海道】富良野市中心市街地のグランドデザインコンペで入選作決まる

 ふらのまちづくり会社(富良野市幸町13の1、西本伸顕社長)は、富良野市中心市街地グランドデザインコンペで、アトリエアクの「まちの構造みちの構造―表と裏のたのしみ―」を入選作とした。最優秀作品はなく、最も多くの票を集めたアトリエアクの作品を入選作として選んだ。ふらのまちづくり会社では、そのまま採用せず、佳作のアイデアも参考にしながら、グランドデザインやネーブルタウンの基本設計を検討する方針。検討に当たりアトリエアクには、協力・連携してもらうよう打診する。
 中心市街地全体のグランドデザインと、中心市街地活性化基本計画2期事業のネーブルタウン再開発のデザイン案を求めたコンペには、7件の応募があり、22日の選定委員会で決めた。
 入選したアトリエアクのグランドデザインは、JR富良野駅からフラノ・マルシェまで歩くことを楽しむ回遊性のある魅力的な「道」づくりがコンセプト。市街地の中心を貫く東4条通は、ユリノキやハクウンボクなどの木々を植えて庭に見立てた歩行者専用道路の「表の道」と位置付けた。
 そこから一歩外れた既存道は、歓楽街などが立ち並び界隈性がある「裏の道」とする。空き地や空き家は「ポケットパーク」とし、人々が自由に活動できる空間を配置する。
 また、ネーブルタウン再開発のデザイン案では、広場を中心に温浴施設や金融機関、クリニック、多目的ホール、複合商業施設が囲むように配置。広場や複合商業施設、温浴施設は「表の道」に連続することで、地域住民と来街客が交流し、にぎわいが生まれる場を形成する。
 多目的ホールは、1年を通じてイベントなどを開けるスペースで、フラノ・マルシェとネーブルタウンの出入り口の機能を果たす。複合商業施設の上層部には、集合住宅や介護付き高齢者マンションを配置し、生活の利便性と富良野ならではの景観を兼ね備える。駐車場は外側に数カ所点在させる。
 ふらのまちづくり会社は、アトリエアクの入選作について「実現性があり、富良野の森のイメージに合っていた。ネーブルタウン内の駐車場を分散するアイデアも良かった」と評価した。
 このほか、福井大大学院桜井研究室、牛込総合計画(東京)、大国道夫・都市・建築総合研究所(同)の3作品を佳作に選んだ。