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建通新聞社(静岡)
2011/02/04

【静岡】県 伊藤会長=真に努力する企業が報われる建設業に、建設業審議会・初会合開く

  静岡県建設業審議会が3日にスタートした。本県建設業の現状と課題、過剰供給体制の是正、受発注者間の契約の片務性、地域貢献の在り方などについて、静岡県建設業協会の伊藤孝会長や静岡県中小建設業協会の小野徹会長ら委員が意見を交わした。伊藤会長は、昨年9月に小山町で発生した豪雨災害の復旧活動を例に挙げ「地域の安心・安全に建設業が果たしている役割は大きなものがある。真に努力する企業が正しく報われる建設業界を実現しなければならない」と訴えた。10月中旬までに4〜5回の審議を経て、今秋にも「仮称・ふじのくに建設産業ビジョン」を取りまとめ、川勝平太知事に答申する。
 初会合では、審議会の会長に小川雄二郎氏(富士常葉大学社会環境学部非常勤講師)を、会長代理に小川裕子氏(静岡大学教育学部教授)を選出。事務局を務める県交通基盤部から建設投資額や従業員・事業所数、県内総生産に占める建設業の比率などを示した後、議論に入った。
 伊藤会長は、コストに偏重した入札制度によって「施工能力がない会社が参入可能な制度になっている。過当競争によって倒産や廃業も相次ぎ、災害に対応できない空白地域が全国的に見られる事態になっている」と問題が山積している現状を指摘。今後の公共調達の在り方について「建設業者の自助・自立も必要だが、発注者責任についてももう少し見つめ直す必要がある」との見解を示した。建設産業戦略会議で出された「建設産業の再生と発展のための方策に関する基本方針」に沿って、「本県独自の再生・発展方針を策定するべき」と主張した。
 建設業情報管理センター顧問の六波羅昭氏は、国土交通省が昨年7月に建設工事の標準請負約款を改正したことに触れ「受注者が設計変更や工期延長などの負担を強いられるケースが多い。企業が正当な利潤を出すためには、発注者の優位性を改善すべき」とした上で、受発注者間の片務性解消に向けた議論の必要性を求めた。
 静岡県中小建設業協会の小野徹会長は「自治体によっては、『安ければいい』という風潮がまだ残っている。『ダンピングは悪だ』ということを市民に理解してもらえるよう、しっかりと訴え続けなければならない」と述べた。
 当初、今後のスケジュールとして第2回会合(5月下旬)で「仮称・ふじのくに建設産業ビジョン」の審議、第3回会合(8月下旬)にビジョン中間取りまとめとパブリックコメントの準備、第4回会合でパブコメ結果報告とビジョンの取りまとめを予定していた。しかし、「短期的・長期的に取り組むべき施策を整理するとともに、県の公共投資見通しなど具体的な数値に基づいた上で、施策を考えなければならない」(小川会長)ことを理由に、会合の追加を含め、日程を練り直すよう事務局に求めた。

建通新聞社 静岡支社