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建設経済新聞社
2011/02/07

【滋賀】志賀・大津圏域河川整備 県が計画原案を公表

 滋賀県は、対象期間を概ね20年間とする「淀川水系志賀・大津圏域河川整備計画」の原案をまとめ、このほど縦覧を開始した。縦覧期間は2月18日まで。
 計画によると、対象河川は、県の「中長期整備実施河川の検討」におけるAランク河川の藤ノ木川、真野川、同Bランク河川の常世川・吾妻川、大宮川。
 藤ノ木川、真野川、大宮川は、10年に1回程度の降雨により予想される洪水を安全に流下できる整備として、掘削、築堤等を進める。計画高水流量は、藤ノ木川・湖西道路上流地点で20m3/s、真野川・河口地点で170m3/s、大宮川・JR湖西線下流地点で140m3/s。
 常世川・吾妻川は、密集市街地のためトンネル河川施工を計画、特殊性や技術基準により、100年に1回程度の降雨により予想される洪水を安全に流下できるよう整備する。計画高水流量は河口から500mの地点で50m3/s(常世川10m3/s、吾妻川40m3/s)。
 このほか、圏域内の相模川、盛越川等8河川については、国の直轄事業である大津放水路と連携する。
 整備にあたっては、計画期間中に整備する整備実施区間、調査・検討する調査検討区間、実施時期を検討する整備時期検討区間を設定し、工事の目的等をまとめている。
 各河川ごとの概要は次の通り。
▽真野川=整備実施区間・大津市今堅田3丁目(河口部)〜大津市真野5丁目L1・0q。整備時期検討区間・大津市真野5丁目〜大津市伊香立南庄町L4・25q
 引き堤と掘削による河道拡幅を行うとともに、橋梁の架け替え等。河道特性に応じた瀬・淵・みお筋の形成の促進、護岸の緩傾斜化による良好な推移帯(エコトーン)の形成や生物の移動性への配慮等
▽大宮川=整備実施区間・大津市坂本7丁目(JR湖西線交差部)〜大津市坂本7丁目L0・5q
 整備済み放水路への接続を先行。その後、放水路分派点上流で現況河床状況を極力保全しながら河積の拡大(河道掘削)、床止の設置や橋梁の架け替え。放水路分派点下流の現川に対する水量の確保や上下流の連続性に配慮した床止工、自然環境や周辺の歴史的な景観に配慮した護岸等
▽藤ノ木川=整備実施区間・大津市坂本3丁目〜大津市坂本4丁目L0・72q
 河床の切り下げにより、河積の拡大と河川の平地化。治山・砂防と連携した治水を進めるとともに、自然環境や周辺の歴史的な景観等に配慮した整備
▽常世川・吾妻川=整備時期検討区間・大津市梅林1丁目〜大津市梅林1丁目L0・9q
 トンネル河川として施工。工事の施工にあたっては、周辺環境への配慮に努める
 このほか、琵琶湖・湖辺の保全に係る整備実施区域を2ヵ所で計画。わに浜・大津市和邇今宿〜大津市八屋戸L1・1q(0・2q、0・2q、0・7qの3ヵ所)、北小松浜・大津市北小松L1・4qを対象に設定。それぞれ突堤や養浜により砂浜の侵食対策を行う。