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建通新聞社(静岡)
2011/02/18

【静岡】内藤廣建築設計事務所に決まる 新草薙体育館設計者

 静岡県は、プロポーザルで公募した新草薙体育館の設計者選定で、最優秀者を内藤廣建築設計事務所(東京都千代田区、統括責任者 内藤廣氏)に決めた。川勝平太県知事が15日に開いた記者会見で発表した。3月上旬に契約手続きを行う。
 同事務所の提案は、県産木材を活用した2階建てのドームで「杉とスチールのハイブリッド構造」を採用した。外観は、登呂遺跡に竪穴式住居を思わせるデザイン。川勝知事は「メンテナンス性にも十分に配慮し、静岡というまちの特性を生かした提案」と印象を述べた。
 新体育館は、2011年度内に設計を完了、12年度に本体着工、14年度内の完成を目指す。
 規模は、延べ1万2500平方bを想定。総工費は55億円以下とする。設計費は1億4600万円。建設地は静岡市駿河区栗原19ノ1。現体育館に隣接する第二静岡学園跡地。
 県は13日、県庁で新草薙体育館の設計プロポーザル公開プレゼンテーションを行った。27者の応募のうち、一次審査に選ばれた10者が新体育館の設計理念や周辺との調和について訴えた。10者の提案や審査員の講評などは、今月中に県のホームページで公開する予定。
 なお、次点には環境デザイン研究所(東京都港区)が選ばれている。
 内藤廣氏は、1950年横浜市生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒。1993年に「海の博物館」で日本建築学会賞、第18回吉田五十八賞などを受賞、その後も牧野富太郎記念館、島根県芸術センター、日向駅、高知駅など受賞歴多数。2003年から東京大学教授、2010年に東京大学副学長に就任している。

★内藤廣氏コメント
 ことし3月に東京大学を退官、建築家として再出発しようと考えていたこの時期に、このようなビックプロジェクトを与えていただき、誠に光栄です。新草薙体育館は、静岡の材料、静岡の技術を用いた、静岡ならではの建物としたい。「ローカルマテリアル」「ハイテクノロジー」の2枚看板で挑みたいと思います。

建通新聞社 静岡支社