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建通新聞社(静岡)
2011/02/23

【静岡】県 橋梁・舗装・トンネル設備の緊急修繕に着手、11年度は21億円を投入

 静岡県は、2016年度(平成28年度)までの残り6カ年で、著しく劣化している橋梁・舗装・トンネル設備を対象とした緊急修繕を進める。11年度当初予算には、事業初年度となる10年度と同額の21億円を計上。既存事業による通常の維持修繕に加えて、緊急対策として修繕工事を実施することで、道路施設の予防保全型の管理への移行を図る。
 道路施設の大更新時代を迎え、県では安全な利用を確保しつつ、トータルコストの縮減につながる道路施設の長寿命化対策に乗り出す。7年間(10〜16年度)の総事業費は固まっていない。
 施設ごとの事業概要を見ると、橋梁では県管理橋梁3120橋中、特に劣化が激しく整備の緊急度が高い107橋で緊急的に修繕する。当初予算には、橋梁補修費12億6000万円を予算計上しており、橋長15b以上の緊急輸送路上の橋梁、橋長100b以上の長大橋などを対象に主部材や支承の取り替え、塗り替えなどを実施する。
 県は緊急対策によって、橋梁寿命を50年から120年に延伸させることで、50年間で約1060億円のコスト縮減につなげる考えだ。

《7億6000万円投じて舗装の打ち替えなど》
 舗装では、大型車の交通量が多い県管理道路1361`区間のうち、約380`を対象に修繕を実施する。11年度には7億6000万円を投入し、劣化が激しい個所などで、舗装の打ち替えや切削オーバーレイなどを段階的に進める。舗装寿命を19年から50年に延ばし、1160億円のコスト縮減を図る。
 トンネル設備では、県内で非常用設備を設置している42トンネルのうち、更新時期を迎え故障時の供用に支障を来たす30トンネルの693設備で緊急対策を実施する。当初予算には整備費として8000万円を計上した。非常用設備を更新することで、故障により招く恐れのある事故や長時間の通行止めを回避する。加えて、事故発生時の円滑な誘導避難につなげる。

建通新聞社 静岡支社