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北海道建設新聞社
2011/05/23

【北海道】せたな町美谷で国道229号のルート切り替えを計画−函館開建 

 函館開建は、2011年度に新規着手した229号せたな町美谷防災で、落石や土石流による交通障害の回避に向け、美谷トンネルを含む瀬棚区北島歌―島歌間延長1・5`区間のルート切り替えを計画している。日本海沿いを走る現道を、若干内陸側に移動させる形で構想。初年度は道路予備設計や地質調査などを通じ、線形を固める方針だ。
 事業区間の現況幅員は、車道6m、路肩両側1・25m、歩道片側3mの全幅11・5m。1978年に竣工した美谷トンネルは、延長400m、幅員8・5m。
 この区間は、海岸沿いまで急峻(きゅうしゅん)な斜面がせり出し、落石や土石流による災害が多発しやすい。
 10年7月の集中豪雨では81時間に及ぶ通行止めが発生。近隣に迂回ルートがないため、大幅な遠回りを強いられるなど支障が出た。抜本的な対策を求める地域の要望も以前から根強く、桧山地方と後志地方の日本海側を連絡する幹線道路としての機能を踏まえ、円滑・安全なルートの確保を目指すことになった。
 本年度は、美谷トンネル活用の可能性についても調査し、区間中のほぼ全線でルートを切り替える必要があるのか、一部にとどめるのかの方向性を見定め、線形を固める。来年度以降は、用地買収や詳細な設計に取り組む意向だ。