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建通新聞社(神奈川)
2011/05/27

【神奈川】神奈川県 津波浸水予測図修正へ

神奈川県は、東日本大震災によって東北地方で想定を超える津波被害が発生したことを踏まえ、相模湾沿岸で想定している、津波の規模などについて再検証する津波浸水想定検討部会をこのほど設置した。「津波浸水予想図」を修正し、対象市町による津波ハザードマップ作成の基礎資料にしてもらう。今後、部会で各種条件整理を行った上で、津波シミュレーションを委託して進める。修正図の公表時期について県は、「シミュレーションの進捗によるが、できる限り早く示したい」と話している。
 津波浸水予測図には、対象地震による津波が陸上に遡上(そじょう)した場合を予測し、浸水する陸域の範囲、浸水深さなどを示している。浸水予測図作成範囲は静岡県境〜横須賀港海岸野比地区沿岸域。
 2006年度に平塚市、大磯町、二宮町、小田原市、真鶴町、湯河原町の6市町の津波浸水予測図を公表。07年度に横須賀市、三浦市、葉山町、逗子市、鎌倉市、藤沢市、茅ケ崎市の7市町を追加した。
 今後、現地踏査や地震想定モデルの検証、対象地震(南関東地震、神奈川西部地震)の再評価を実施。その上で、外部機関に津波シミュレーションを委託して進める。検証の成果を踏まえ、津波浸水予想図と、市町村が作る津波ハザードマップの作成の手引きを改訂する。
 各自治体は、津波浸水予測図を参考に避難場所や避難経路などの防災情報を追加して津波ハザードマップを作成する。
 3月31日、対象13市町の首長は県に対して、現在想定している津波の規模を再検討し、必要に応じて見直すよう要望。これを受けて、国や県、沿岸市町で構成する「神奈川県津波対策推進会」の下に、海岸工学や地震学、都市防災の学識者、国、県などの担当者から成る検討部会を設置した。