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建通新聞社四国
2011/06/03

【愛媛】総合評価簡易実績型を導入 県土木部

 愛媛県は、建設工事における簡易型総合評価落札方式に、現行の実績確認型の評価項目をより簡素化した「簡易実績型」を新設。土木部発注の工事に限り6月1日以降公告分から試行を開始した。簡易型総合評価の拡充を図り、不良不適格業者の排除をより一層徹底するとともに、技術者の技術力の評価を主眼に置く。
 今回の試行導入は、3月17日に開かれた愛媛県建設業審議会(鈴木幸一会長)の入札・契約制度改善策の答申に基づき実施するもの。対象となるのは、これまで価格のみの競争となっている設計金額が800万円(建築工事は1500万円)以上3000万円未満の工事。ただし、実績確認型で実施する工事については除く。
 評価項目は、▽配置予定技術者(20点満点)▽地理的条件(10点満点)▽地域貢献度(15点満点)の3項目。配置予定技術者では過去15年間に同種工事の従事経験のほか、主任(監理)技術者の保有資格や継続学習(CPD)の取り組みを評価する。また、地理的条件では本店、支店、営業所の有無、地域貢献度では、災害協定に基づく応急対策業務や災害ボランティア、訓練パトロールなど災害対応の実績と公共土木施設愛護事業への参加実績を評価することにしている。
 評価方法については、施工体制確認方式および低入札価格調査制度を適用するほか、応札者に対し入札時に自己採点表の提出を求め、提出時点で評価値が1位の者を追加資料により事後審査し、確認できた場合に落札候補者とする「入札者の自己採点方式」を試行導入する。
 これにより、土木部が発注する一般競争入札の対象工事はすべて総合評価落札方式で実施されることになる。