トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2011/06/08

【大阪】八尾市 曙川中円形校舎建て替えへ 11年度は解体設計 本体は13〜14年度

 八尾市は、昭和30年代に全国で建設された円形校舎のうち、存置する数少ない校舎の一つである曙川中学校校舎を建て替える計画だ。2011年度は既存校舎の解体設計をまとめる。その後、12年度に解体工事と新校舎の基本・実施設計、13〜14年度に本体工事を行う。解体設計については6月補正予算案に委託費3,120万円を計上。予算が成立次第、解体設計を外注する。貴重な建築遺産をどう扱うのか、今後の計画が注目される。
 建て替える既存校舎は、昭和30年代前半に建設された3棟。うち1棟は建設当時に流行していた円形校舎で、鉄筋コンクリート造4階建て延べ約1,800uの規模。ほか2棟は円形校舎の東側の管理棟(規模は鉄骨造2階建て延べ470u)と南側の教室棟(規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ820u)。場所は八尾市山本町南8−18−1。
 新校舎の規模については今後検討することになるが、解体する既存校舎3棟と同程度を想定している。
 仮設校舎については、教育委員会からリース発注するため、今後、営繕担当の公共建築課と教育委員会とで発注時期の調整に入る。
 円形校舎は、昭和30年代を中心に全国で、100棟程度建設された。しかし、机の配置が難しい、生徒数の増加に対し、増築などの対応ができないなどの要因で、その後はほとんど建てられなくなった。当時の校舎の多くが築50年を経て老朽化。解体が進んでいる。歴史的建築物として価値が高いとする声が多く、保存活動に発展するケースもある。
 大阪府内には、曙川中学校のほか、私立の清風中学校・高校、梅花高校、羽曳野市立誉田中学校などに残っている。