建通新聞社(神奈川)
2011/07/06
【神奈川】神奈川県 所管施設へ太陽光発電設備を
神奈川県県土整備局は、所管している県有施設への太陽光発電設備の設置を促進する。高村栄二県土整備局長は、先の就任インタビューの中で「県営の土木施設にも積極的に取り入れていく。下水処理場や公園の管理棟の屋根などを活用し、促進していきたい」と話した。今後、補正予算での予算措置を視野に財政当局などと調整に入る方針だ。
かながわソーラープロジェクトの推進に向けた検討を進めている学識者などによる「かながわソーラープロジェクト研究会」では、「ソーラーバンク構想」「メガソーラー発電所などの大規模太陽光発電の設置促進」とともに、「公共施設などへの設置促進」を研究・提言の柱に掲げている。
5月補正予算と6月補正予算(案)には、県警本部の警察署や交番、教育局の教育関連施設、企業局の発電所(屋外開閉所)への設置費が盛り込まれた。今後、県土整備局でも下水処理場の上部や、県営公園の管理棟屋上などに設置を進めたい考え。
現在、県が管理する下水処理場は、相模川流域下水道左岸・右岸と、酒匂川流域下水道左岸・右岸の4カ所。そのうち、相模川流域下水道右岸処理場の最終沈殿地の上部に発電能力200`h分のパネルを設置している。計画では、全体で400`h分を設置することになっているが、残る200`h分は現在のところ予算措置されていない。
公園施設については、県立25公園のうち、辻堂海浜公園(藤沢市辻堂西海岸)、おだわら諏訪野原公園(小田原市久野・府川・飯田岡)、秦野戸川公園(秦野市堀山下)の3公園の管理棟の屋根に、10`h級の太陽光発電設備を設置済み。残る公園管理棟への設置も今後検討する。
このほか、あいかわ公園(愛川町半原)、相模三川公園(海老名市上郷)に各1・5`h、茅ケ崎里山公園(茅ヶ崎市芹沢)に3`hの設備を設置している。いずれも一戸建て住宅用(3〜4`h)並みの小型設備。また、これらを含めた12公園の街路灯に、太陽光発電の普及啓発を目的とした小型のソーラーパネルを設置している。