トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(山梨)
2011/07/13

【山梨】近く策定委員会発足 13年度策定目指す 甲府市緑の基本計画 甲府市

 甲府市都市計画課は近く「甲府市緑の基本計画」策定に向け有識者を交えた外部策定委員会を設置する。年度末までに素案を作成し来年度中の計画策定を目指す。市役所内でも検討委員会を設け、外部検討委と両輪で計画の策定を進めていく。
 同計画は都市部における緑地の保全、推進に関する事項を定めた都市緑地法に基づくもの。都市公園及び「ちびっこ広場」といった児童遊園、民有地などを対象に、緑を守り増やしていくための基本方針や具体的な施策をまとめる。
 同課によると、市内には現在55の都市公園があるが設置箇所にかたよりがあり、特に市中心部には少ない状況。公園施設が少ない地域は必然的に地域全体に占める緑地の割合が少なくなり、他の地域に比べ緑化が進んでいないことになる。
 市中心部に公園を増やす方法もあるが、それにはまず多額の予算を投入し用地を取得する必要があり、現在の市の財政状況や少子化が進んでいることを考えると、他の事業に優先して予算をとるのは難しいという。「仮に市民から公園用地となるような民有地の寄付があれば、上物となる設備の整備については市として充分に検討にあたいする」(同課)とするが、中心部へいけばいくほど遊休地は少なく可能性は低い。
 こうした状況を踏まえ今回策定する計画では、公共施設ではなく民有地の緑化を中心に進める方向で考えていくという。これまでにも市は民間事業者が行う屋上、壁面緑化やグリーンカーテン、その他緑を増やす取り組みに対する補助を実施している。今回の計画ではこうした施策をさらに充実させると供に、取り組みがしやすくなるような規定を新たに設けることも考えていく。
 既存の公園については少子高齢化の流れを考え、これまでの「子供の遊び場」から、「高齢者が集う場」へと機能をシフトしていくことが必要と考えており、遊具中心の設備の見直しも検討する。また近年県が取り組んでいる災害時の避難場所となる防災公園の機能を持たせていくことも検討材料としてあげる考えだ。
 前嶋達郎市都市計画調整担当課長は「市の財政が厳しい中、今後緑化を進めていくためには民間の活力が重要。必要な補助を行うなど事業者が取り組みやすくなるような施策を考えていきたい」と話した。  



提供:山梨建設新聞