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建通新聞社四国
2011/07/19

【香川】工事用道路に着手 椛川ダムの付替県道

 香川県河川砂防課は、椛川ダム(高松市)事業に伴い建設を進めている付替県道整備で、新たに工事用道路建設に着手する。設計などの詳細を詰めており、秋ごろ2分割で発注する。ほか田中15工区として改良工40bも予定しているが、着手時期は未定。
 新たな工事用道路は、付替県道の整備推進を図るため、ダムサイト建設予定地より上流部に計画。県道穴吹塩江線から分岐している市道嵯峨野線を拡幅整備(一部バイパス)するもので、延長640b。現道幅員2〜2・5bを全幅員5b(車道4b)に拡幅する。設計は香川設計センター(坂出市)が担当した。延長640bを320bずつ2工区に分けて発注する。
 建設が進められている付替県道のルートは山間部のため、施工個所が限定されており、工事が進められているのは、現工事用道路から上・下流向けとダムサイト付近の3地区。総延長約4`のうち約1・5`で工事が進められており、着手率は38%(2010年度末現在)。幅員は、ダムサイトから下流側が7b(2車線)、上流側が5b(1車線)となっている。
 また県は、付替県道の起点となる現道からの分岐付近でも新たな工事用道路70bを建設するため、設計を東洋コンサルタント(高松市)に委託、11月30日までの期間で進める。
 ダムサイト上流部に建設する工事用道路や起点部の工事用道路などが完成すると、付替県道の着手可能個所が大幅に増え、建設推進が図られることとなる。
 県では当面、県道付け替えを推進させ、ダムサイトから左岸上流へ向かう市道付け替え工、約2・3`(幅員4b)はダムサイトの建設と合わせて整備を進める方針。
 椛川ダムは、香東川総合開発事業の一環として同川の治水対策のほか、水道用水として高松市に日量最大9000立方bを供給するとともに、異常渇水時においても河川が正常に機能できる流量を確保するため総量約336万立方bの緊急水の補給機能を有する。県内最大規模のダムとなる。
 総事業費は当初、約480億円が見込まれていたが、工法などの見直しにより95億円圧縮し約385億円となる。17年度の完成が見込まれているが、ダム事業の検証作業が進められており、今後の見直しにより流動的。ダム事業全体としての用地取得状況は99%(10年度末現在)となっている。