建通新聞社(中部)
2011/07/20
【愛知】西知多医療厚生組合 新病院の基本設計 設計者選定を延期
【東海・知多】東海市と知多市の市民病院を運営する西知多医療厚生組合(管理者・加藤功知多市長)は、「(仮称)西知多医療厚生組合新病院」の基本設計業務について、当初7月上旬としていた設計委託先の選定時期を延期する見通し。
新病院の建設計画には、東日本大震災の影響から再検討を求める声が高まっており、同組合は建設地を含めた慎重な確認作業と検討を進めている。検討作業の進展をみながら設計者を決定するため、現在のところ決定時期は8月後半以降となりそうだ。
新病院の建設計画は、厳しい経営状況と医師確保などの問題を解決し、スケールメリットを生かした機能向上を図る両市民病院の統合計画として両市が構想。建設地は知多市緑町の敷地面積約6万平方bで、2010年11月に両市が合意したことを明らかにした。
基本計画に盛り込まれた施設規模は病床数480〜490床程度。延べ床面積は、1床当たり80平方b程度として全体で約4万平方bとしている。
一般病床以外の病床は、ICU7床、救急病床10〜15床、回復期リハビリテーション病床45床、緩和ケア20床。診療科は27科。一般病床は個室と4床室を基本構成とし、個室率は全病床の40%程度を想定した。
このほか「官庁施設の総合耐震計画基準および同解説」に準拠し、基本的に耐震分類T類とした構造計画、敷地内への地上へリポートの配置などを盛り込んでおり、これに基づいて5月に基本設計業務を公募型プロポーザルで募集していた。
基本計画では、概算事業費に184億4300万円を想定。このうち、実施設計や管理委託を含めた設計監理費を3億7500万円、病院本体のほか駐車場、外構を含めた建設工事費を117億3400万円、医療機器などを62億3400万円と見込んでいる。
計画時点の事業スケジュールは、11年度に基本設計、12年度に実施設計を策定。13年度から建築工事に着手し、15年度の開院を見込んでいる。