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北海道建設新聞社
2011/07/21

【北海道】合流式下水道の不純物流出防止へ水面制御装置導入−札幌市

 札幌市建設局は、合流式下水道の雨天時の汚濁負荷を軽減するため、東京都などが開発した特許技術「水面制御装置」を2011年度から導入する。雨水吐き室内に制御板などを取り付ける簡易な工事を施すことで渦巻き流を発生させ、不純物の流出を防ぐもので、全体で18カ所を計画するうち、11年度は4カ所を予定している。
 水面制御装置は、合流式下水道の雨天時越流水に含まれるトイレットペーパーなどの不純物対策として、東京都と東京都下水道サービス、日本工営の3者が共同開発した特許技術。
 雨水吐き室の汚水管流出管渠入り口に制御板、越流堰の前面にガイドウォール≠ニ呼ばれる壁をそれぞれ設置し、渦巻き流を誘発させて不純物を下流側の流出管渠へ放出させる。
 同局では無動力、維持管理の容易さ、工事の簡易さなどの特徴から導入を決定。11年度から設置を進める。
 不純物流出対策を予定するのは全体で46カ所あり、このうち水面制御は18カ所で導入。残りはネット式の簡易スクリーンが12カ所、機械式スクリーンが16カ所で、このうち10年度までに簡易10カ所、機械式12カ所を整備済み。概算工事費は全体で6億円に上り、大半は機械式に投じられる。
 今後は水面制御装置整備を優先する考えで、14年度までの4カ年で設置を終える。
 11年度は水面制御装置のほか、簡易スクリーンと機械式スクリーンを1カ所ずつ整備する予定だ。