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建設経済新聞社
2011/07/26

【京都】岡崎地域で高さ規制見直し案 京都会館は高さ31mに

 数多くの文化交流施設が集積する左京区の岡崎地域をさらに活性化するため、京都市は地区計画の指定案など都市計画制限等の見直し素案をまとめた。
 岡崎地域には、京都会館、みやこめっせ、平安神宮、京都市美術館、京都国立近代美術館、京都府立図書館、京都市立動物園、岡崎公園、琵琶湖疏水など数多くの施設や文化遺産等が集積しているが「岡崎」の知名度は低く、一部施設の老朽化対策・機能強化が求められており、優れた景観の継承と文化・交流ゾーンとしての機能強化のための都市計画のルールが必要となっていた。
 そのため市は、岡崎地域活性化ビジョンを作成。その中で、〈新たな歴史への挑戦〉〈創造する文化・芸術の都〉〈継承する山紫水明の杜〉〈交流する観光・MICE拠点〉〈歩いて楽しい祝祭と賑わいの空間〉の5つの将来像を設定。それを実現するための方策として、京都会館の再整備、京都市美術館の機能強化、ユニバーサルデザインの推進、国の総合特区制度の活用、太陽光発電や水力発電などの再生可能エネルギーの地産地消活用や施設整備などに合わせた省エネルギー化の促進などを掲げていた。
 ビジョンを実現すべく、市は都市計画制限等の見直しに着手。このほど素案をまとめた。見直し案の主なものをみると、岡崎地域をA〜Fの6地区に分け、地区計画を指定。景観保全とともに、にぎわい創出のため、現行の高さ15m規制の一部緩和を行う。
 具体的には、京都会館(現行約27・5m)を31m、京都市美術館別館(約18・5m)を20m、京都国立近代美術館(約24m)及び京都市美術館(約22m)を25mに緩和する。ともに現行約20mのみやこめっせと府立図書館は20mに設定。加えて文化・交流機能に特化した土地利用とする。また特別用途地区を指定し、建物の用途を劇場・映画館・演劇場・観覧場等、展示場等の機能の強化を図る。関連条例は11月の市会に提出する予定。なお、7月26日から素案を公表し、市民意見を募集する。8月6日及び9日には市国際交流会館で説明会を開く。