三重県などを襲った台風6号により、県下では集中豪雨による土砂崩落などが中南勢部の山間部を中心に発生し、道路など多数の公共施設が被害を被ったことが分かった。三重県災害対策本部が20日時点でまとめたもので、県管理道路、市道では計12カ所で崩落などにより通行止めが解除されないままの状況となっているほか、市道1カ所で橋梁の一部が崩落、がけ崩れ4カ所などとなった。
今回の台風では、17日から降り続いた長時間にわたる大雨の影響で、大台町で雨量が995・5_を観測するなど各地で大雨を記録し、家屋浸水、道路の冠水が相次いだ。伊賀市の木津川に架かる市道の橋梁では橋脚が崩落、紀北町の県の砂防工事現場では法面の崩壊も発生した。県では今後、土砂崩落で災害復旧が必要な個所について現地測量、調査などの業務に着手する。
主な被害状況を見ると、田の流失・埋没が0・81f、崖くずれでは、松阪市、熊野市が各1件、伊賀市が2件の4件で、家屋の裏山や土手などの崩落が発生した。道路では、県管理道路9カ所、市道3カ所の計12カ所で、崩落、災害(倒木など)により、通行止めになっている。橋梁では、伊賀市の市道下川原比自岐線で、木津川に架かる上川原橋(橋長約42b、幅員2・5b、4径間、1964年2月竣工)の中央の橋脚が沈下し傾き、上部のコンクリート桁が折れた状態となっている。
被災した各道路と被害種目は次の通り。
・県管理道路
▽名張曽爾線(名張市中知山)―災害▽川合大宮線(大台町川合)―災害▽国道306号(いなべ市藤原町山口〜滋賀県境・鞍掛トンネル)―崩落 ▽国道422号(松阪市飯高町赤桶)―崩落▽国道425号(尾鷲市南浦〜奈良県境)―災害▽度会大宮線(度会町〜大紀町)―崩落▽老ヶ野古田青山線(伊賀市高尾〜)―災害▽中井浦九鬼線(尾鷲市行野浦〜九鬼)―災害▽奥津飯高線(津市美杉町川上)―崩落
・市道
▽市道小葉ノ前線(津市美里町家所)―道路障害▽市道勝地奥山神社線 (伊賀市勝地)―道路障害▽市道射和上蛸路線 (松阪市射和町〜上蛸路町)―道路障害