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建通新聞社(神奈川)
2011/07/27

【神奈川】南関東防衛局 米軍池子住宅 戸数半減

 防衛省南関東防衛局は、横浜市金沢区の米軍池子住宅地区に建設を計画している家族住宅の基本配置計画案を明らかにした。2010年9月の日米合意に基づき、住宅の規模を当初計画の700戸から385戸に縮小。家族住宅のほかに学校や消防署、公共施設などを整備するとした。同局では9月までに造成や施設、工程などを検討する基本設計業務を委託し、計画の方向性を固める。具体的なスケジュールは現段階では未定。
 基本計画の対象地は、横浜市金沢区六浦町の17・8f。かつて米軍が弾薬庫として使用していた施設の跡地。
 新たに建設するのは家族住宅51棟。高さを20b以内に制限し、現存の緑地を保全するため、すべての住宅で3階建ての連棟式を採用する。当初は最高で15階建ての住宅を14棟建設するとしていた計画を抜本的に改めた。
 このほか、敷地の中心部に共益施設として▽中央公共施設(診療所、物品販売所、食堂、図書室、配電施設、電話交換室などが入居)▽生活支援施設(ユースセンター、屋内運動施設、25bプールなどが入居)▽小学校▽幼稚園▽消防署▽公共事業用倉庫▽ゴミ選別施設▽ポンプ室―などの新設や逗子市域と結ぶトンネルの整備を計画している。
 池子地区への米軍住宅の建設は、04年の日米両政府の合同委員会で決定。その後、横浜市側から緑地保全や施設配置、飛び地の返還などの要請を受け、日米間で数度にわたる調整を実施。10年9月には、米軍根岸住宅地区の返還と、その移設分として約400戸の住宅を建設することで合意した。
 返還された跡地は、根岸公園に隣接した東側地域を一体的に公園として利用し、西側地域については、米国風の街並みを残して、接収の歴史や文化を伝える空間をつくる方針だ。